【再録】初詣はやっぱり羊でいこうか!? 羊神社・法輪寺

メリークリスマス、そして、もういくつ寝るとお正月ですね。せっかく初詣にいくなら、その年の干支と関係のある神社仏閣にしてみようかな、なんて思うことはないでしょうか。

だけど来年は羊。羊って、日本では明治時代まであまりなじみのない動物でした。むしろクリスマスのほうが羊っぽいんじゃないかというくらい(キリスト教にはよく登場してるし)。だから十二支の中でも群を抜いて、羊な寺社って少ないんですよね。そこをなんとか、2ヶ所みつけてきました!


まずは名古屋の、その名もズバリ「羊神社」。

2014年12月24日掲載分01
住宅街の真っ只中なので、案内板がたよりです。

2014年12月24日掲載分02
そこから地図的には入り組んでいるものの、意外とわかりやすく到着。
さあて、羊をさがしますかね。










2014年12月24日掲載分03
なんてリキむほどのこともなく、さっそく手水舎からコレ。
かわいい子羊ちゃんにテンション上がります。

2014年12月24日掲載分04
羊の親子像も。


どうしてこの神社が羊なのかというと、どうやら2つの理由があります。
ひとつは、奈良時代に今でいう群馬県のほうからやってきた羊太夫という人が建てたから。それで、このあたりの地名は昔は「火辻(ひつじ)」と言ったのですが、いつしか「火」がとれて「辻町」になりました。火事にならないよう験をかついで「火」がとれたと言われています。とはいえ逆に考えれば、そもそも火の神様を祀っていることから元々「火」のつく名前になって、神社も地名も「ひつじ」になったのかもしれません。これが、もうひとつです。


2014年12月24日掲載分05

こちらが社殿。日本神話の最高神「アマテラスオオミカミ」と、火の神様「ヒノカグツチ」をお祀りしています。社殿を隠すようについたてがあるのは、神様のいらっしゃるところが常に直接見えてしまっていると畏れ多いから。伊勢神宮でも、そうなっています。日本の神様は、人前においそれとは姿を見せないものなのです。
2014年12月24日掲載分06
近づいてみると、ついたての飾りにも、しっかり羊が。

羊神社は、地元では火事よけのご利益で知られています。火の神様がいらっしゃるからというのはもちろんなのですが、そのパワーも実証済み。空襲のとき、この地域は多くの焼夷弾を受けたにもかかわらず、ほとんど火災にならなかったそうです。戦争はなくても様々な火の粉がふりかかる中を生き残っていかないといけない現代ですから、そんな災難よけにも効果がありそう。

2014年12月24日掲載分07
羊神社の火伏せの伝承のみならず、中国では天下泰平や家族の安泰を表すとされてきた羊ですから、絵馬も平和な感じ。新しい年は何事もなく安泰に過ごせることを願って。ここではもちろん、絵馬は干支と関係なくいつでも羊です。

2014年12月24日掲載分08
こんな授与品もありました。「ふきん」ということになっていますが、要はハーフサイズの手ぬぐいです。染めの素朴な風合いが素敵。今度のお正月なら、誰かにあげると喜ばれること間違いなし。先回りしてお年賀の準備にいかが?
2014年12月24日掲載分09
羊神社の御朱印。



2つめの羊な寺社は、京都の嵐山にあります。
2014年12月24日掲載分10

五山送り火のビュースポットとして知られる、法輪寺です。

2014年12月24日掲載分11
境内の舞台からは、渡月橋がよく見えます。五山送り火では、鳥居型の送り火と灯篭流しが一度に見渡せて、夜空の向こう側へと誘われるような幽玄な眺めに。


2014年12月24日掲載分12
本堂にお祀りされている御本尊は、この宇宙を満たしている全てのキオクやキロクのような概念を擬人化した、虚空蔵菩薩という超絶的に物知りな仏様。子供が13歳になると虚空蔵菩薩様に知恵がつくようお願いする「十三まいり」で全国的に有名なお寺です。

左右に牛と虎の石像がいるのは、虚空蔵菩薩様が丑年と寅年の守り本尊だから。今はあまり気にしないようにしましょう(笑)。で、来年の主役はどこにいるのかというと…



2014年12月24日掲載分13
山門から本堂へと続く石段を登り切って右手に、羊小屋(?)のようなものが。


2014年12月24日掲載分14
羊は、虚空蔵菩薩様のお使いだからだそうです。
おすましした表情が、なんとも頭よさげ。



嵐山の法輪寺でもうひとつ珍しいのは、電気の神様。
2014年12月24日掲載分15
石段の途中の案内板のとおりに少し道をそれると…



2014年12月24日掲載分16
「電電宮」です。もともと雷や光の神様で、法輪寺の創建当初からこのお寺の守り神でした。戦後に入ってから電気電波関係の技術や事業の神様として見直され再建されたとのこと。ITの発展めざましい現代には、もはやご縁のない人はいないくらいですね。

2014年12月24日掲載分17
電電宮への感謝に寄せて、山門近くには電気技術の功労者を顕彰する電電塔も。両脇の肖像レリーフは、電気の利用方法を発明したエジソンと電波を発見したヘルツです。
う~ん、これまた何だか頭がよくなりそう!?

2014年12月24日掲載分18
そしてこれが法輪寺/電電宮の名物(?)お守り、情報安全護符ステッカー。パソコン周りなど好きな所にペタペタ貼りまくれます。もちろん、ウイルス対策ソフトを入れたりデータバックアップしたり等の現実的な安全策は自己責任でやっておかないといけません。とはいえ、今時はネット上の色んなアレとか、データがいきなり消えた!とか、神頼みでしかどうにもならないことも増え続けていますからね…。心強いお守りですね。携帯やタブレット向けには蒔絵シールタイプもあり、シンプルな梵字のデザインがお洒落です。

2014年12月24日掲載分19
さらに、珍しい超ハイテクお守りも。マイクロSDカード&アダプターとして普通に使えちゃいます。これぞという大事なデータを取っておくのに良いかも。カードメディアの中にも、デジタルお守りとして虚空蔵菩薩様の画像データが。あらゆる自然現象を掌握し、世界中のデータの化身でもある虚空蔵菩薩様。電電宮の神様も、その現れ方のひとつなんだそうです。羊だけでなく、そんなサイケでトランステクノな世界を垣間見られるのも法輪寺の密かな魅力です。

2014年12月24日掲載分20
法輪寺の御朱印。

未年は、物事が熟すときといわれる穏やかなイメージの年。話のタネにも来年の干支にちなんだ寺社を訪れて、楽しい新年をお過ごしください。

2014年の終わりとともに、この連載も、今回で最終回になります。今までお読みくださった方々、どうもありがとうございました。

------------------------------------------------------------
●羊神社
≪アクセス≫・名鉄「上飯田」駅より徒歩約5分
愛知県名古屋市北区辻町5-26
052-912-0063
【注意】通常、火曜の午後と水曜・金曜は社務所不在につき御朱印・お守り等を受けられません。

●法輪寺 公式サイト http://www2.ocn.ne.jp/~horinji/
≪アクセス≫・阪急嵐山線「嵐山」駅より徒歩約3分
・JR京都駅より京都バス・市バス「嵐山」下車
京都市西京区嵐山虚空蔵山町68-3
075-862-0013

テーマ : 神社・仏閣巡り
ジャンル : 旅行

【再録】成長する布袋様!?年末年始にレトロでカオスな開運厄除まいり 清荒神清澄寺

年末が近づくと、お正月の飾りや縁起物などを買い回るのは日本古来の風物詩。そのために市が立ったり、時期限定のお守りなどを出したりする寺社も各地にあります。その中でも今回は、ユニークな縁起物で新しい年を迎えられる清荒神をゆるゆるお詣りしてみましょう。

2014年12月10日掲載分01
清荒神駅を降りると、いきなり超レトロなアーケード。
ここから参道がスタートです。

2014年12月10日掲載分02
昭和すぎる商店街が約1kmに渡って延々と続きます。
なんだか浦島太郎気分で、かなりのトリップ感。

2014年12月10日掲載分03
日用品・雑貨からお土産物・縁起物まで、色々揃ってごちゃごちゃしてるのが楽しいです。中には、会うと運が良くなるリアル白蛇を飼っているお店があったり、謎の精力がつきそうな漢方薬屋さんがあったりと冒険心をかきたてられます。

2014年12月10日掲載分04
お寺が近付いてくると、これまた昭和のバラック市場のような、お祭りのような、独特の雰囲気に。

2014年12月10日掲載分05
清荒神清澄寺の山門まできました。古きよき庶民的なお詣り情緒が生き続けています。


2014年12月10日掲載分06
境内に入ると正面には、御本尊の大日如来という仏様をお祀りしている本堂が見えます。

2014年12月10日掲載分07
大日如来様は大宇宙そのものを擬人化した仏様なので、一番えらいというわけ。無事に生かされていることへの感謝の祈りを捧げるのが良いでしょう。

2014年12月10日掲載分08

大日如来様の御朱印。曼荼羅の形に同じ梵字がぐるりと並んでいる印で、大日如来様が宇宙すべてを満たしている様子を表現。やはり梵字だらけはかっこいいです。

では、もっとこまごまとしたお願い事は?心配ご無用。清荒神には、具体的で親しみやすい神様仏様がたくさんいらっしゃいます。
2014年12月10日掲載分09
たとえば、本堂の前には「おびんずる様」。自分の体の悪い所と同じ箇所をなでると、調子を良くしてくれます。えっ、頭?しょーもないなぁ。なんて言ってるアホは置いとくとして(私かw)、たくさんの人から頼りにされているので全身テカテカです。

2014年12月10日掲載分10
本堂の手前右にそびえる巨大なお地蔵様は、三礼してから柄杓で水をかけると願い事をひとつ叶えてくれます。といっても、大きすぎるし距離もあるからなかなか上手くかからないんだな、これが。ついついアツくなってしまいます。



そして、ここから先が、いわばこのお寺の主役。
2014年12月10日掲載分11
笑顔でドーンと構える布袋(ほてい)様ゲートに迎えられて、荒神様のエリアへ。

2014年12月10日掲載分12
荒神様は、正式には「三宝荒神」といって、日本古来の荒ぶる神を仏教的な姿で祀っているそうです。その成立にはまだまだ謎が多いのですが、火を司る神様で、かまど・台所を守るとされています。

そういうわけで、先ほども鳥居が見えたと思いますが、お堂の建て方もまるで神社みたい。上の写真の「天堂」のちょうど裏には、「護法堂」(下写真)。御本社とも呼ばれ、作りはもろに神社風です。
2014年12月10日掲載分13

神社に例えれば、「天堂」が拝殿で「護法堂」が本殿であるかのような雰囲気。実際には、どちらのお堂もそれぞれ違った名前の神様を祀っているのですが、両方とも本体は荒神様で、その現れ方が違うといった感じです。
2014年12月10日掲載分14
荒神様の御朱印。「三宝」荒神だけに、3つの宝珠がシンボル。

2014年12月10日掲載分15
護法堂の周りの塀は、奉納された千羽鶴と写経だらけ。荒々しい神様ほどその働きは激しく、願いを叶える力も強いということがリアルに感じられます。

そして、「護法堂」のこれまた真裏、神社でいえば御神体の鎮まるべきポジションには、清荒神で一番のパワースポットが。
2014年12月10日掲載分16
ご神木「荒神影向の榊」です。影向(ようごう)というのは、神様が人間の前に姿を現した、という意味。そんな重要な場所なので、大切に柵で囲われています。

ところで、柵の間からちょいちょいはみ出している木の棒、何だと思います?見ると、よくお詣りに来ているとおぼしき人たちが、柵に張り付いて何やらゴソゴソやっているではないですか。

柵の中から木の棒を使って掻き出そうとしているのは…
2014年12月10日掲載分17
お賽銭として投げ込まれている五円玉。
見つけられたらラッキー、らしいです。
だけど、ただ持っていくだけでは駄目。
願いが叶ったら、もしくは一年経ったら「倍返しやで~」とのこと。
そうでもしないと、全然なくなっちゃいますもんね。
誰かがちょっぴり幸せな気持ちになる瞬間を想像しながらそっと五円玉を中に置いていく、なんてアメリみたいなプレイも粋かもしれません(←古っ)。情けは人のためならず、です。



お詣りがすんだら、授与所を兼ねた眷属(けんぞく)堂へ。
2014年12月10日掲載分18
眷属堂では、荒神様のお使いとされている福の神、布袋様をお祀りしています。


中には、伏見人形の布袋様がずら~り。
2014年12月10日掲載分19
実はこれ、毎年12月23日~翌年2月5日までの期間限定の縁起物。
連れて帰って、来る年の福をたっぷり授かっちゃいましょう。
大きさは、一年生から七年生までの七段階(べつに留年とかじゃないんだからねっ!)。毎年、新たに一回り大きいものを受けることになっています。
2014年12月10日掲載分20
私が受けてきた「一年生」。一番小さくても、この彩色の細やかさ。
これから毎年一緒に成長していくと思うと、親しみがわいてきます。
七年かけて全サイズが自宅にずらりと並べば、自分もあの頃からがんばってきたんだなあ、とか色んな感慨が駆け巡るのかもしれません。その時には、幸せもこの布袋様のように何倍にも大きくなっているはず。

2014年12月10日掲載分21
もうひとつの期間限定縁起物が、荒神様の福笹「吉兆」。
こちらも毎年12月23日~翌年2月5日までです。
笹は一年を通して青々としていることから、生命力を表すおめでたい物。しゃもじ、ほうきといった家庭的なシンボルがついていて、台所の火の元の安全を守ってくれます。
日本最後の文人画家といわれる富岡鉄斎の書がデザインに使われていて、なにげにカッコイイ。境内には、約1200点ものコレクションを誇る富岡鉄斎美術館も。お詣りのついでに、鉄斎の描いた渋くも瑞々しい理想世界に心を遊ばせてみては。


これから厄年を迎えてしまう人は、コチラに注目。
2014年12月10日掲載分22

何やら、巨大な棒のようなものがたくさん奉納されています。

2014年12月10日掲載分23
身長よりも大きい!なんと全部、火箸です。
今ではあまりなじみのない道具ですが、かまどや囲炉裏で、燃えている炭をつまんだりするのに使う金属製の箸です。

2014年12月10日掲載分24
下の方には、普通の大きさの火箸が山積み。荒神様の厄除開運火箸です。火を司る荒神様の力を借りて、アチチでイテテな厄を火箸でつまみ出してしまえとのココロ。眷属堂で受けてきて自宅の神棚に祀るのですが、これも厄年が終わったらお礼に「倍返し」なので、たくさん奉納されているというわけ。この圧倒的な量こそ、たのもしさの表れ。気が重い厄年も、これで安心ですね。納められた火箸は、たまったらリサイクルされて社会福祉事業や東日本大震災復興支援に役立てられるそうなので、厄除けしながら社会貢献もできて一石二鳥。

謎多き荒ぶる神という性格からなのか、各所に種々雑多なエネルギッシュさのあふれる清荒神。その激しさと懐の深さが、人々の身近な悩みや素朴でささやかな願いを受け止め続けている力の源泉なのかもしれません。古い年に溜め込んでしまった様々な思いが渦巻く年末こそ、この混沌に身をまかせれば、荒神様の見えない炎で心の垢を燃やしてしまえそうな気がします。楽しく運気をリフレッシュして、ハッピーな新年をお迎えください。

------------------------------------------------------------
●清荒神清澄寺 公式サイト http://www.kiyoshikojin.or.jp/
≪アクセス≫・阪急宝塚線「清荒神」駅より徒歩約20分
兵庫県宝塚市米谷字シ1番地
0797-86-6641
 

テーマ : 神社・仏閣巡り
ジャンル : 旅行

【再録】夏でも涼しい!?恋に効く水の聖地 貴船神社・その2

往古から恋に悩む多くの女性が救いを求めて訪れた貴船神社。森とせせらぎに囲まれた境内と参道は、そこにいるだけでとても癒されます。「きふね」という名前の由来も、気が生まれる所という意味なんだそうです。まさにパワースポットですね。それだけに、誰でも強いエネルギーを感じられる場所がたくさんあります。

まずは、本宮社殿のすぐそばにある御神木、桂の木。
2014年07月09日掲載分01
見るからに、太くまとまった気の束が勢いよく立ちのぼるような姿。しかも桂は葉っぱがハート型です。縁結びに力を貸してくれることで特に名高い貴船神社だけに、ここから早速という感じ。奥社へと進めばさらに強力な縁結びパワーの現れの数々に出会えてしまいます。

2014年07月09日掲載分02
老舗の料理屋さんが立ち並ぶ参道も貴船の魅力。


2014年07月09日掲載分03
川床情緒の中、涼を感じながら上流へ向かって歩いてみましょう。


中宮の鳥居がみえてきます。
2014年07月09日掲載分04

ここは別名「結の社(ゆいのやしろ)」とよばれる縁結びスポット。「結び文(むすびぶみ)」を使って祈願します。
2014年07月09日掲載分05
この紙に好きな人の名前もしくは理想のお相手像を書いて、社殿脇の所定の場所に結べばお願い完了。まるで昔のラブレターみたいな形がロマンチック。これに混じって、平安時代の恋多き女性として有名な和泉式部(いずみしきぶ)の絵柄の絵馬もちらほら。なんだか女子力上がりそう!?

2014年07月09日掲載分06
「結の社」にお祀りされているのは、古事記にも登場する「磐長姫(いわながひめ)」。岩のように強く永い命を象徴する女神様なので、どんな困難に遭ってもゆるぎない愛をつかめるようお祈りを。そのたくましい優しさで、失恋の傷も癒してくれます。


中宮を後にし、さらに上流の奥宮へ向かいます。

今度はこんな御神木が。
2014年07月09日掲載分07
相生杉(あいおいすぎ)といって、見ての通りラブラブな感じに生えています。この貴船という場所に満ちている、不思議な気の力がそうさせるのでしょうか。

2014年07月09日掲載分08

奥宮の鳥居をくぐってすぐの所には、「思ひ川」とよばれる清らかな小川が流れています。
2014年07月09日掲載分09
ここは、先ほどの和泉式部が、夫との復縁を願って歌を詠んだ場所。自身の悩みさまよえる魂を、この川に舞う蛍になぞらえた歌でした。すると、なんと神様から、彼女のそんな気持ちを砕け散る滝の水しぶきに例えて「そんなに悩む必要ないよ」と諭す返歌が。ほどなくして復縁も叶ったとか。もしかしたらこの返歌は、貴船を満たす水のささやきに包まれながら、そこに宿る神様との対話のうちに聴いた心の声でもあるのかも。

この少し先には、また不思議な縁結びの御神木が。
2014年07月09日掲載分10
杉と楓が合体して生えている「連理の杉」。もう、これでもかという感じですね。もはやこの一帯には、絶対に何かあるとしか思えません。

2014年07月09日掲載分11
こぢんまりとした門をくぐり、神さびた奥宮へ。

2014年07月09日掲載分12
奥宮の本殿の地下からは、常に気が吹き上げられていると言われています。この気を浴びると、縁結びだけでなくあらゆる運が開けるそうです。縁結びの他にも、歴史上の人物の様々な願いを叶えたエピソードには事欠かない貴船神社。色々あって悩んだり疲れたりしたときには、心を空っぽにして訪れ、自然や神様の気配をとにかく感じてみるのが良いと思います。きっと何かしら自分なりの答えや希望が見つかるのではないでしょうか。

奥宮の社殿の左に見える、石垣で固められた小さな丘のような所は「船形石」と呼ばれています。初代天皇のお母様に当たる海の女神様「玉依姫(たまよりひめ)」が貴船川を上ってここまでやってきた時の船が埋まっているとか、むしろその女神様の古墳であるとか言われる謎多き古代史ミステリースポット。これが「貴船」という名前のもうひとつの由来です。いずれにせよ、記録にある平安時代よりもっともっと遠い昔から、重要な祈りの場だったことは間違いなさそうです。

これほど強力なスポットが密集している貴船の地。なんとなく歩いているだけでも、体の奥から元気がよみがえり、流れが変わるのを実感できるはず。

2014年07月09日掲載分13
貴船神社の御朱印。夏らしい草花の印が押され、御朱印帖のページを開いただけで自然の美しさを思い出せそう。一度限りの記念と言わず、ほどよい隔絶感の割にアクセスが気軽なので、良い気をもらいに何度でも訪れたくなる場所です。夏の京都旅なら、ついでに足を伸ばして損はありません。祇園祭や五山送り火などと合わせて、この季節ならではの貴船の涼感をぜひ味わってみてください。

------------------------------------------------------------
●貴船神社 http://kifunejinja.jp/
≪アクセス≫
・叡山電鉄「貴船口」駅から、京都バス33系統「貴船」下車徒歩5分
京都市左京区鞍馬貴船町180
075-741-2016

テーマ : 神社・仏閣巡り
ジャンル : 旅行

【再録】夏でも涼しい!?恋に効く水の聖地 貴船神社・その1

梅雨もそろそろピークを過ぎて、夏が待ち遠しいですね。もうすぐ京都は祇園祭に五山送り火と、アツ~いイベントが目白押し。今回はそんなついでに行きたい、涼を感じるパワースポットです。

京都市内から電車やバスで一時間程度、町の喧騒を離れて、いかにも夏休みな感じのひなびた景色の中へ。最寄りのバス停「貴船(きふね)」を降りると、森に包まれた貴船川のせせらぎがもう目の前に。

2014年06月25日掲載分01

おや、写真の川上のほうに何か見えますね。しかも思いっきり、川の真上じゃないですか。ちょっと近づいてみましょう。



2014年06月25日掲載分02
なんと川のど真ん中に、お座敷が!?
これは川床(かわどこ)といって、貴船の夏の風物詩。ここで優雅にお食事できちゃうんです。冷たい清流が間近だから、足元にはいつでも涼しい風が。貴船神社奥宮までの一帯には川床のお店が立ち並び、最近は気軽なお値段のところも増えてきているので、お詣り道中でのランチスポット物色を。



川沿いを進むうちに、貴船神社の本宮参道が見えてきます。
2014年06月25日掲載分03

古代から、恋に悩む女たちが通ってきたこの道。
2014年06月25日掲載分04

さて、どんな場所へと続くのでしょうか。


2014年06月25日掲載分05
本宮の社殿にお祀りされているのは、日本書紀にも登場する「たかおかみのかみ」という水の神様。かつて行われていたこの神様へのお祈りのしかたに、実は絵馬のルーツと深い関わりがあるのです。


本宮社殿の脇には、こんなモニュメントが。
2014年06月25日掲載分06
時期的に七夕モードですが。「絵馬発祥の碑」なる白馬黒馬の像です。ここでは平安時代に、雨乞いのときは黒い馬を、逆に晴れてほしいときは白い馬を、川の神様に捧げていました。なんだか、てるてる坊主・ふれふれ坊主みたいですね。ともあれ、生きている馬を捧げるのは色々と大変なので、馬の絵を描いた板に替わっていったのが絵馬のはじまりです。

これにちなんだ絵馬も。
2014年06月25日掲載分07
当時のえらい人の気分で奉納してみては。

かわいいバージョンもあります。
2014年06月25日掲載分08
風刺漫画家の南久美子さんによる「何事もうまくいく絵馬」。願い事によってなんとなく白か黒か分けてみてもよさそう。開運祈願/災難除とか、縁結び/縁切りとか。このイラストモチーフのグッズも色々あります。今年は午年だし、馬のように勢いよく幸運が舞い込んでくるかもしれません。

水の神様と絵馬の関係については、多度大社の記事もぜひ合わせてご覧ください。

もうひとつ面白いと思ったのは、こちらの絵馬。
2014年06月25日掲載分09
水の神様が姿を変えた龍神が描かれています。それだけならまあ普通ですが、ここの龍の絵柄は全部朱色です。朱は水銀から作られる貴重な色で、それ自体に魔を寄せ付けない呪力があるとされてきました。川の上流で採れる水銀は、水の神様の宝。水神パワーが詰まったこの絵馬、お家の水回りに飾ったりすると良い気を運んできてくれそうです。



絵馬と並んで貴船神社本宮で外せないのは、ユニークなおみくじ。
2014年06月25日掲載分10
あれれ、なんにも書いてない…?


まあまあ、よく見たら説明があるじゃないですか。あわてずに境内の霊泉へ。
2014年06月25日掲載分11
ここにそっと浮かべると、文字が浮かび上がってきて運勢がわかるってわけ。貴船の神様には、次回お話しますが、直々に恋の悩みに答えてくれたエピソードもあったりします。水神のお告げ気分で占ってみては。清らかな御神水のエネルギーもいただけて、一石二鳥です。水は生命力のみなもと。悩んだり行き詰まったりしたときに貴船を訪れれば、気力がみなぎり、新たな道を開くインスピレーションがわいてきそう。

次回は、大自然の気に包まれながら奥宮までの道のりを歩き、めくるめくパワーを感じずにいられない数々の不思議な開運スポットを巡ります。特に縁結びのご利益がすごいので、お楽しみに!

------------------------------------------------------------
●貴船神社 http://kifunejinja.jp/
≪アクセス≫
・叡山電鉄「貴船口」駅から、京都バス33系統「貴船」下車徒歩5分
京都市左京区鞍馬貴船町180
075-741-2016

テーマ : 神社・仏閣巡り
ジャンル : 旅行

【再録】なんでも叶えるゾウ!?本気の願いは聖天さんへ! 宝山寺

大阪や奈良からもほど近い、豊かな自然と活気ある人の営みが共存する生駒(いこま)エリア。ひそかにパワースポット密集地帯としても知られています。そんな生駒の中心となる寺社のひとつが、「生駒の聖天(しょうてん)さん」こと宝山寺(ほうざんじ)。

宝山寺へと向かうには、近鉄生駒駅からケーブルカーに乗りかえて山を登ります。
ケーブルの駅では、こんなユーモアあふれすぎる車両がお出迎え。
2013年08月14日掲載分01
ブルとミケって呼ばれてます。
近隣の人々には普通に通勤列車として使われているというのがまたオドロキです。実はこの路線、日本で最初のケーブルカーでした。もとは宝山寺参拝のための路線でしたが、生駒山の山頂に遊園地ができてからは線路も上まで伸び、車両もイメージを合わせたというわけ。

2013年08月14日掲載分02
車両の行きちがい時にも、「むこうからミケがやってきましたよ。みなさん元気に手をふってくださいね~」なんて遊園地すぎるアナウンスに脱力。


宝山寺駅でケーブルを降りると、レトロな雰囲気の参道が続きます。
2013年08月14日掲載分03

ふり返れば、街を一望できて気分爽快。
2013年08月14日掲載分04

宝山寺の鳥居が見えてきました。
2013年08月14日掲載分05
ずらりと立ち並ぶ燈籠が壮観です。この現代でも夜中に毎日お百度詣りをする人などが絶えないので、一晩中明かりが灯されているとか。ものすごいご利益があるからこそですね。


2013年08月14日掲載分06
境内には不動明王という仏様をお祀りしている本堂(右)と、聖天堂(左)が仲良く並んでいます。このお寺のもともとの御本尊は不動明王様だったのですが、聖天さんのほうが人気が上回って代表格に。


2013年08月14日掲載分07
聖天堂の背後にそびえ立つ岩壁には、「般若窟(はんにゃくつ)」という洞窟があり、弥勒菩薩(みろくぼさつ)像が祀られているのが遠目に見えます。お寺ができるよりずっと前の古代から、弘法大師や役行者(えんのぎょうじゃ)など仙人のような人が修行したという聖地です。この大自然の織り成す地形の妙こそが、生駒山の不思議な力の源のように感じられます。


2013年08月14日掲載分08
屋根の形が特徴的な聖天堂。やはり鳥居があります。お寺なのに鳥居があるのは神様と仏様を区別しなかった頃の名残ですが、聖天さんを祀るお寺には今でも多いです。日本古来の荒ぶる神を思わせるほどパワーが強くて畏れ多い存在だからなのかもしれません。

2013年08月14日掲載分09
*イラストはイメージです。
聖天さんの正式名称は大聖歓喜天(だいしょうかんぎてん)。インド神話のゾウの顔をした神様ガネーシャがそのルーツです。欲望の限りをつくし人を喰らう「ビナヤカ」という悪い神様でした。ところが、それを見かねた十一面観音様は、同じゾウの顔をした女の神様に姿を変え「これからは悪いことを一切やめて、仏教を守り人々の願いを叶える良い神様になるなら付き合ってあげてもいいわよ」と言いました。ひとめぼれしたビナヤカは思わず「よっしゃあ、悪いことやめるゾウ!」そして二神は超ラブラブに。
愛欲が満たされる喜びの姿なので、歓喜天というのです。もう悪いことをしないようにと、女の神様が男の神様の足を踏んで押さえつけています。あまりにも強力な神様なので、一般の人がお姿を見ることはできないのが普通です。

2013年08月14日掲載分10
「歓喜天」と墨書された御朱印の梵字も、天蓋の下に同じ形が二つ並んでいて、仲良し相合い傘な感じがします(御朱印の見方については、たのしい御朱印入門・その2その3参照)。
得意分野は金運・商売繁盛と恋愛・夫婦和合。本性が欲望の神様なので、ちょっとムリめのお願いでも真剣に祈れば叶えてくれるかも。好きな食べ物は大根と油と甘いもの。良い神様になっても俗っぽいところが残っていて親しみやすいのが聖天さんの魅力です。


ちなみにこれが聖天さんにお供えする専用の「清浄歓喜団」という甘い揚げ菓子。
2013年08月14日掲載分11
日本最初のお菓子のひとつで、奈良時代に中国から伝わったままの姿。日本でただ一ヶ所、京都の「亀屋清永」というお店が作り継いできています(末尾参照)。


お金がたまる巾着袋は聖天さんのシンボル。「清浄歓喜団」も巾着の形。宝山寺境内のお賽銭箱も…。
2013年08月14日掲載分12
好物の大根マーク入り。


お守りも、しっかりこの形。
2013年08月14日掲載分13


ポップなストラップタイプの「五福の宝袋」お守りも。
2013年08月14日掲載分14
全部で5色。さわるとふにふにしてて癒されるぅ~。


絵馬は、江戸時代の言葉遊びを今に伝える「心に鍵」。
2013年08月14日掲載分15
聖天さんにお願いするときは、自分の好きなものを何かひとつ我慢すれば、より叶えてもらえやすくなると言われています。欲だらけの自分の心に鍵をかけてでも我慢しますよという誓いを表す絵柄なんですね。もとが怖い神様だけに、ちょっぴりキビシイ面も!?とはいえ聖天さん自身も、愛の幸福とひきかえに悪いことを我慢してるわけだし。そう思うと、なんだか妙な共感がわいて励まされるような気がします。そんな聖天さんと一緒に試練を乗り越えた先には、必ず大きな喜びが待っているはず。近年では、禁煙禁酒の誓いを絵馬に書く人も多い模様。ダイエットにも効果テキメンかも。
2013年08月14日掲載分16


宝山寺では、毎年9月23日の夕方から夜にかけて「生駒聖天お彼岸万燈会」が行われます。境内をたくさんの行灯で照らして、すべての命に感謝をささげる行事です。生駒山から見下ろす夜景と星空も大変すばらしく、四方八方から淡い光に包まれ幸せな気持ちに。夏の終わりの思い出作りは、生駒の聖天さんでロマンチックな一夜を。
-------------------------------------------------------------
●宝山寺 公式サイト http://www.hozanji.com/

≪アクセス≫
・近鉄「生駒」駅からすぐのケーブル「鳥居前」駅で乗り換え、「宝山寺」駅下車徒歩10分
奈良県生駒市門前町1-1
0743-73-2006

≪イベント≫
生駒聖天お彼岸万燈会 毎年9月23日
 詳しいスケジュール等は公式サイトをご確認ください。

●亀屋清永 公式サイト http://www.kameyakiyonaga.co.jp/
「清浄歓喜団」を作っている和菓子屋さんです。
京都市東山区祇園石段下南
075-561-2181

テーマ : 神社・仏閣巡り
ジャンル : 旅行

選ばれました!2017年9月現在
おすすめブログ認定
検索フォーム
最新記事
おみくじたんbot
  (取扱説明書はコチラ)
リンク
最新トラックバック
最新コメント
 著書
オススメ記事
プロフィール

鏑木麻矢

Author:鏑木麻矢
文筆家。著書「ニッポンのおみくじ」(グラフィック社刊)もうすぐ発売。2012年5月から2014年12月まで、㈱H.I.S.公式ブログとして「麻矢の不思議カワイイ!?ご利益モノがたり」連載。現在、当ブログ内にすべて再録。縁起物をこよなく愛する。約20年来、巷間の多種多様なおみくじを自らの足で歩いて独自に収集・研究中。絵馬コレクターでもある。かつて、仏像マニアのテレビ番組に出たことも。全ては神社仏閣・仏像巡り趣味から始まっている。旅と町歩き・路上観察、手仕事なモノ(郷土玩具、民藝)、美術鑑賞(月に最低2回位は美術館博物館に行くのが癒し)、古風なもの、レトロな雰囲気などが好き。何にせよ、知られざる面白いモノゴトを自分なりに発見していきたいです。他、天然石・鉱石やトランプ・占いカード等、気まぐれかつ雑多な収集癖あり。以前、下手の横好きでオペラを習ったこともあったり(今も観賞大好き)。何でもとことんハマるのが生き甲斐。

当ブログの著作権は著者に帰属します。引用するときは引用元記事もしくはブログトップページへのリンクを必ず行ってください。

おみくじ関係のお仕事をご依頼の方は、必ずこちらの記事を読んでから依頼・質問等してください。

仕事依頼・連絡先
(ご依頼は有償となります)
kabura@gmail.com

カテゴリ
QRコード
QR
   
月別アーカイブ
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる