なぞの二股大根

前回の記事では、二股の大根は聖天さんのシンボルという話でした。さて、ではこちらはいかに・・・?

大阪の地下鉄「大国町」駅からすぐ、「大国主神社」の絵馬です。

 

「大国主神社」の祭神は、日本神話の神様「オオクニヌシノミコト」。

「大国」と「大黒」がどちらも「だいこく」と読めるので、インドから来た仏教の神様「大黒天」と混ざっていき、同じ神様とされることも。

だからどちらも「だいこく様」。

 

大国主神社の日出大国神像。力強いっ!

 

この像は、出雲大社の奥社で密かに祀られている御神像と同じ姿なんだとか。縁結びにご利益ありそう!

 

さて、この「だいこく様」に奉納する絵馬が、なぜ聖天さんと同じ二股大根なのか。それはいまだに謎だらけ。

 

仏教の「大黒天」のルーツは、インド神話のシヴァ神。そして聖天さんのルーツは、シヴァ神の息子のガネーシャという神様。そんなところから2神の関係はとても近いイメージがありますし、どちらも元は怖い神様ですが、やがて福々しいお姿で財運をもたらしてくれる神様になったということも何だか似ています。だから両方とも大根が好物!?

 

それと、「だいこく様」のお使いはネズミなので、そのネズミの好物が大根だから、なんて説もあるようです。

下の写真は大国主神社の狛ネズミ。

 

大国主神社と大阪七福神については、コチラの記事もどうぞ♪

 

いずれにせよ、二股大根は女性的なエネルギーや豊かな生命力を表すラッキーシンボルと考えられてきたようです。

 

↓最近は、こういうのも流行ってるんですね~。

逃げる大根

ガチャにもなってます。う~ん、妖しカワイイ(´∀`*)

 

ところで、先日スーパーで大根を買おうとしたら、こんなのを発見。

まあ、ちゃんとした二股大根や先ほどの「逃げる大根」と比べたらほど遠いですけどね・・・(汗)

(ていうかそのレベルのはスーパーには出てこないかとw)

 

そしたらこの日、あったんですよ。いいことが!

ひさびさの、ラジオ出演オファーでした(嘘のよーな本当の話)。

 

というわけで来週9月10日(火)、ラジオ関西「谷五郎のこころにきくラジオ!」にて15時10分頃開始のコーナー「ゴローの収集トレイン」にゲスト出演します。おもしろい絵馬へのこだわり等お話できればと思っております。入る地域の方は聴いていただけると嬉しいです!

 

二股大根をみつけたら、マジでいいことあるかもよ~。

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もうひとつ、お知らせです。

知る人ぞ知るポップでキッチュなオカルト雑誌「怪処5号」の第2特集「つくりびと知らずアートの世界」の中で、「おもしろ絵馬」の記事を執筆担当させていただきました。一風変わった博物館や街角にひそむ不思議な物体など、楽しい情報が満載のワクテカな本ですので、お手にとっていただければ幸いです。「怪処5号」はこちらから通販できます。

 

巾着に大根といえば・・・

板東三十三観音の札所第14番として知られる神奈川県の弘明寺は、鉈彫りの十一面観音立像で有名。いかにも日本人らしい自然と一体化した素朴な仏の姿は、その力強さと懐の深さに癒されること間違いなし。必見の仏像です。 そんな弘明寺の一角にある小さなお堂に奉納されている絵馬がこれ。 たとえばこんな変わった形の絵馬も、意外と身近にあったりなかったりするので、ちょっとした寺社めぐりをする時はお見逃しなく! 2251630.jpg

「聖天」というのは、仏教の神様の一種。像の姿をした男女の神様が抱き合っているという大変不思議なお姿をしています。大根が大好物なんだそうで。特にこの絵のような二股の大根をお供えすると喜ばれます。実際にこんな形の大根を見つけたら、何かラッキーなことがあるかもしれません。なんだかこの二つの二股大根も、まるで抱き合っているみたい。豊かさを表す巾着も、聖天さんのシンボル。

 

東京・浅草の待乳山聖天にも、大根と巾着の絵馬があります。 待乳山聖天

二股ではないけど、仲良しな感じ♪ミニミニサイズで、とってもカワイイですよ!

 

ところでこの聖天さん、お姿のみならずそのエピソードにも謎と不思議が満載。そして、その超強力な御利益の秘密とは!?聖天さんにまつわる、さらに変わった絵馬の情報も。

 

気になる人は、ぜひこちらの記事をお読みください!

 

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縁には円で婚活円満!

形が駄ジャレになっているのは、五角形の合格絵馬だけじゃありません。丸い絵馬で、縁と円をかけて縁結びというのもたびたび見かけます。

 

たとえば東京都台東区、浅草の今戸神社の絵馬。宮司さんが女性で双子ということでも何かと話題の、人気スポットです。まずは旧バージョン。

 

 

 

可愛い招き猫の絵が目を引きます。それもそのはず、宮司さんの一人がイラストレーターですから。自らデザインされたキュートなお守りが充実しているのも見所です。

 

この絵は、今戸神社で古くから授与されている縁結びの縁起物、江戸の伝統工芸「今戸焼」の招き猫がモチーフ。今戸焼は、現在では窯元が残り一軒となってしまっているので大変貴重です。雄雌2匹が仲良くくっついている姿が特徴的。招き猫は、右手を上げているものはお金を招く、左手を上げているものは人を招くと言われています。この両方がそろってパーフェクトなペア招き猫を、やはり縁結びを表す結び目つきの紐が囲む絵柄です。

 

そんなパワフルでしかもとにかく可愛い縁結びスポット今戸神社は、恋を求める女性に大人気。社殿も社務所も女性ばっかり、ウキウキ気分で列をなしています。「写メすると良縁にめぐまれます」と張り紙された大きな招き猫のオブジェなんかもあったりするノリノリっぷり。ここ数年では、すっかり定番パワースポットになりました。そんな中での、現行バージョンの絵馬がこちら。

 

 

 

新版では、これまた可愛らしいお雛様にコスプレ。古くから女性の願いを引き受けてきた雛人形は、新しい女性の聖地にピッタリです。あるいは、これって結婚式?そしてそこには、何をともいわない「成就」の文字。縁結びなのはもはやここでは当たり前、さらに縁の中でも男女の縁を強調した雰囲気からして婚活ブームへの意識など勘ぐってしまったりするのは勘ぐりすぎでしょうか?ともあれ、新たな出会いを求めるなら、時代の流れに乗るのは大切です。そんな勢いに満ちた今戸神社のエネルギーを浴びに行けば、何か前向きなきっかけをつかめるかもしれません。

五角形は合格に通ず!

絵馬で願い事といえば、真っ先に思い浮かぶのが合格祈願という人も多いはず。誰でも一度くらいは、志望校を書き付けて気持ちを引き締めたことがあるのでは?東京の湯島天神や京都の北野天満宮、福岡の太宰府天満宮など受験生の名所になっている学問の神様・天神様を祀るところは言うに及ばす、今では御利益祈願のできる寺社ならば合格祈願の全くないほうが珍しいように思えるくらいです。そして絵馬は、大体こんな感じが多かったのではないでしょうか。 

 

 

天神様やその他の学問に御利益のある神仏が描かれたり、鉛筆やハチマキなどいかにもそれっぽい絵だったりします。ていうか一番下のが、すんばらしい脱力っぷり。これらは各地の色々な寺社で汎用的に使われている合格祈願用の絵馬です。

 

そこに、いつの間にか一石を投じたのがこれ。

  

 

 

78年ほど前に、大阪府の大江神社で見つけました。大江神社には狛犬ならぬ狛虎が伝わっており、これにちなんで阪神ファンが優勝祈願をするスポットでもあったりします。いわゆる絵馬形の五角形ではなく、正五角形の絵馬って珍しいなと当時は思いました。

 

見ると、しっかり書いてあります。「合格祈願」、「五角絵馬」。

これってまさか・・・五角、ごかく、ごーかく、合格!?

 

社務所の方にきいてみたところ、まさにその通り。絵馬を作っている業者さんのアイディアで生まれたとのことでした。駄ジャレだと強調したいのか、わざわざ書いてあるあたりにコテコテの大阪的センスを感じてしまいます。

 

そのうちに、だんだんと五角形の合格祈願絵馬を見かけることが増えていきました。今では各地で見つけられると思うので、皆さんもぜひ探してみてください。

 

 

 

大江神社と同じく直球な当たり矢をあしらった左上は和歌山県の丹生都比売(にうつひめ)神社、右上は摂社に祀る天神様を描いた東京都の小野照崎神社。下は、こちらも学問の仏様として知られる文殊菩薩を描いた東京都の江戸川不動尊唐泉寺。小さな五角形の中に合格祈願と書いて、さりげなく強調しまくり。

 

さらに、極めつけはこれ。大阪府の露天神社(お初天神)で出しているものです。

 

 

一面に舞う桜の模様は・・・サクラサク

五角形の合格絵馬は、願い事を絵馬に託す気持ちが今も連綿と生きていて、そこから新たな駄ジャレも生み出され続けているということを教えてくれます。 

タヌキおやじの出世術!

上野東照宮

 

なにやら神々しいいでたちのタヌキ。仏画と見まがうような渋さです。雲に乗って、ドヤ顔していますね。それにしても、なぜにタヌキ?実はこれもまた、なぞなぞのような駄ジャレなんです。

 

よくみると「他抜」と書いてあります。「他抜き」でタヌキ。他の人を蹴散らし抜きん出て、立身出世しようぜ、ということ。道理でドヤ顔なわけ。

 

この絵馬を出しているのは、東京都の上野公園内にある、上野東照宮。実はこの神社の奥に密かに安置されているタヌキの像が、とんだ食わせ者だそうで。もとは大奥にあった四国最強の悪者タヌキの像だったのですが、たたりをなしたのでここに移され「栄誉大権現」として祀られています。それで満足したのか、出世を叶えてくれる神様に。

 

ついでに、タヌキといえば誰あろう東照宮の御祭神、徳川家康公。天下泰平の世を築いた家康は、人並み外れた知恵と人望と忍耐でトップにのし上がった人物です。それこそガンガン他を抜いてきました。タヌキおやじというのも、顔がタヌキに似ているからだけではない、粋なあだ名なのかもしれません。なかなか奥深いダブル駄ジャレ絵馬!?

 

そんな家康とタヌキに絵馬であやかれば、仕事運アップの御利益が。なにかと競争の激しい現代社会を乗り切っていくのに心強い味方となってくれるでしょう。なかなか成果が出なくて思い悩むときも、最後まであきらめず気長に自分のペースで目標を勝ち取った家康を心に念じ、このタヌキのようにのほほんとかまえていたいものです。

ところで、この絵の牡丹の花ですが、上野東照宮の牡丹園がモチーフ。上野公園内にあり、気軽に行ける花の名所です。日光にはかなわないけど大変ゴージャスな建物も上野東照宮の魅力。外国人観光客にも人気なので、彼らが勢いで記念に奉納していく絵馬をながめてみるのも一興ですよ。
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鏑木麻矢

Author:鏑木麻矢
文筆家。著書「ニッポンのおみくじ」(グラフィック社刊)もうすぐ発売。2012年5月から2014年12月まで、㈱H.I.S.公式ブログとして「麻矢の不思議カワイイ!?ご利益モノがたり」連載。現在、当ブログ内にすべて再録。縁起物をこよなく愛する。約20年来、巷間の多種多様なおみくじを自らの足で歩いて独自に収集・研究中。絵馬コレクターでもある。かつて、仏像マニアのテレビ番組に出たことも。全ては神社仏閣・仏像巡り趣味から始まっている。旅と町歩き・路上観察、手仕事なモノ(郷土玩具、民藝)、美術鑑賞(月に最低2回位は美術館博物館に行くのが癒し)、古風なもの、レトロな雰囲気などが好き。何にせよ、知られざる面白いモノゴトを自分なりに発見していきたいです。他、天然石・鉱石やトランプ・占いカード等、気まぐれかつ雑多な収集癖あり。以前、下手の横好きでオペラを習ったこともあったり(今も観賞大好き)。何でもとことんハマるのが生き甲斐。

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