【再録】なんでも叶えるゾウ!?本気の願いは聖天さんへ! 宝山寺

大阪や奈良からもほど近い、豊かな自然と活気ある人の営みが共存する生駒(いこま)エリア。ひそかにパワースポット密集地帯としても知られています。そんな生駒の中心となる寺社のひとつが、「生駒の聖天(しょうてん)さん」こと宝山寺(ほうざんじ)。

宝山寺へと向かうには、近鉄生駒駅からケーブルカーに乗りかえて山を登ります。
ケーブルの駅では、こんなユーモアあふれすぎる車両がお出迎え。
2013年08月14日掲載分01
ブルとミケって呼ばれてます。
近隣の人々には普通に通勤列車として使われているというのがまたオドロキです。実はこの路線、日本で最初のケーブルカーでした。もとは宝山寺参拝のための路線でしたが、生駒山の山頂に遊園地ができてからは線路も上まで伸び、車両もイメージを合わせたというわけ。

2013年08月14日掲載分02
車両の行きちがい時にも、「むこうからミケがやってきましたよ。みなさん元気に手をふってくださいね~」なんて遊園地すぎるアナウンスに脱力。


宝山寺駅でケーブルを降りると、レトロな雰囲気の参道が続きます。
2013年08月14日掲載分03

ふり返れば、街を一望できて気分爽快。
2013年08月14日掲載分04

宝山寺の鳥居が見えてきました。
2013年08月14日掲載分05
ずらりと立ち並ぶ燈籠が壮観です。この現代でも夜中に毎日お百度詣りをする人などが絶えないので、一晩中明かりが灯されているとか。ものすごいご利益があるからこそですね。


2013年08月14日掲載分06
境内には不動明王という仏様をお祀りしている本堂(右)と、聖天堂(左)が仲良く並んでいます。このお寺のもともとの御本尊は不動明王様だったのですが、聖天さんのほうが人気が上回って代表格に。


2013年08月14日掲載分07
聖天堂の背後にそびえ立つ岩壁には、「般若窟(はんにゃくつ)」という洞窟があり、弥勒菩薩(みろくぼさつ)像が祀られているのが遠目に見えます。お寺ができるよりずっと前の古代から、弘法大師や役行者(えんのぎょうじゃ)など仙人のような人が修行したという聖地です。この大自然の織り成す地形の妙こそが、生駒山の不思議な力の源のように感じられます。


2013年08月14日掲載分08
屋根の形が特徴的な聖天堂。やはり鳥居があります。お寺なのに鳥居があるのは神様と仏様を区別しなかった頃の名残ですが、聖天さんを祀るお寺には今でも多いです。日本古来の荒ぶる神を思わせるほどパワーが強くて畏れ多い存在だからなのかもしれません。

2013年08月14日掲載分09
*イラストはイメージです。
聖天さんの正式名称は大聖歓喜天(だいしょうかんぎてん)。インド神話のゾウの顔をした神様ガネーシャがそのルーツです。欲望の限りをつくし人を喰らう「ビナヤカ」という悪い神様でした。ところが、それを見かねた十一面観音様は、同じゾウの顔をした女の神様に姿を変え「これからは悪いことを一切やめて、仏教を守り人々の願いを叶える良い神様になるなら付き合ってあげてもいいわよ」と言いました。ひとめぼれしたビナヤカは思わず「よっしゃあ、悪いことやめるゾウ!」そして二神は超ラブラブに。
愛欲が満たされる喜びの姿なので、歓喜天というのです。もう悪いことをしないようにと、女の神様が男の神様の足を踏んで押さえつけています。あまりにも強力な神様なので、一般の人がお姿を見ることはできないのが普通です。

2013年08月14日掲載分10
「歓喜天」と墨書された御朱印の梵字も、天蓋の下に同じ形が二つ並んでいて、仲良し相合い傘な感じがします(御朱印の見方については、たのしい御朱印入門・その2その3参照)。
得意分野は金運・商売繁盛と恋愛・夫婦和合。本性が欲望の神様なので、ちょっとムリめのお願いでも真剣に祈れば叶えてくれるかも。好きな食べ物は大根と油と甘いもの。良い神様になっても俗っぽいところが残っていて親しみやすいのが聖天さんの魅力です。


ちなみにこれが聖天さんにお供えする専用の「清浄歓喜団」という甘い揚げ菓子。
2013年08月14日掲載分11
日本最初のお菓子のひとつで、奈良時代に中国から伝わったままの姿。日本でただ一ヶ所、京都の「亀屋清永」というお店が作り継いできています(末尾参照)。


お金がたまる巾着袋は聖天さんのシンボル。「清浄歓喜団」も巾着の形。宝山寺境内のお賽銭箱も…。
2013年08月14日掲載分12
好物の大根マーク入り。


お守りも、しっかりこの形。
2013年08月14日掲載分13


ポップなストラップタイプの「五福の宝袋」お守りも。
2013年08月14日掲載分14
全部で5色。さわるとふにふにしてて癒されるぅ~。


絵馬は、江戸時代の言葉遊びを今に伝える「心に鍵」。
2013年08月14日掲載分15
聖天さんにお願いするときは、自分の好きなものを何かひとつ我慢すれば、より叶えてもらえやすくなると言われています。欲だらけの自分の心に鍵をかけてでも我慢しますよという誓いを表す絵柄なんですね。もとが怖い神様だけに、ちょっぴりキビシイ面も!?とはいえ聖天さん自身も、愛の幸福とひきかえに悪いことを我慢してるわけだし。そう思うと、なんだか妙な共感がわいて励まされるような気がします。そんな聖天さんと一緒に試練を乗り越えた先には、必ず大きな喜びが待っているはず。近年では、禁煙禁酒の誓いを絵馬に書く人も多い模様。ダイエットにも効果テキメンかも。
2013年08月14日掲載分16


宝山寺では、毎年9月23日の夕方から夜にかけて「生駒聖天お彼岸万燈会」が行われます。境内をたくさんの行灯で照らして、すべての命に感謝をささげる行事です。生駒山から見下ろす夜景と星空も大変すばらしく、四方八方から淡い光に包まれ幸せな気持ちに。夏の終わりの思い出作りは、生駒の聖天さんでロマンチックな一夜を。
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●宝山寺 公式サイト http://www.hozanji.com/

≪アクセス≫
・近鉄「生駒」駅からすぐのケーブル「鳥居前」駅で乗り換え、「宝山寺」駅下車徒歩10分
奈良県生駒市門前町1-1
0743-73-2006

≪イベント≫
生駒聖天お彼岸万燈会 毎年9月23日
 詳しいスケジュール等は公式サイトをご確認ください。

●亀屋清永 公式サイト http://www.kameyakiyonaga.co.jp/
「清浄歓喜団」を作っている和菓子屋さんです。
京都市東山区祇園石段下南
075-561-2181
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鏑木麻矢

Author:鏑木麻矢
文筆家。現在、初の著書を執筆中。2012年5月から2014年12月まで、㈱H.I.S.公式ブログとして「麻矢の不思議カワイイ!?ご利益モノがたり」連載。現在、当ブログ内にすべて再録。縁起物をこよなく愛する。約20年来、巷間の多種多様なおみくじを自らの足で歩いて独自に収集・研究中。絵馬コレクターでもある。かつて、仏像マニアのテレビ番組に出たことも。全ては神社仏閣・仏像巡り趣味から始まっている。旅と町歩き・路上観察、手仕事なモノ(郷土玩具、民藝)、美術鑑賞(月に最低2回位は美術館博物館に行くのが癒し)、古風なもの、レトロな雰囲気などが好き。何にせよ、知られざる面白いモノゴトを自分なりに発見していきたいです。他、天然石・鉱石やトランプ・占いカード等、気まぐれかつ雑多な収集癖あり。以前、下手の横好きでオペラを習ったこともあったり(今も観賞大好き)。何でもとことんハマるのが生き甲斐。

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