【再録】神秘の山に抱かれた、天と地の出会う場所 椿大神社・その1

伊勢神宮のご正殿も新しくなり、式年遷宮はこれからクライマックスをむかえようとしています。伊勢周辺には神宮のほかにも記紀神話とゆかりの深い場所がいっぱい。今回は、日本書紀では神宮成立の2年後というほぼ同時期にできたとされながらも、実はもっと古いかもしれない謎多き神社に迫ってみましょう。

最寄りの駅からバスにゆられること約一時間、山深い里に椿大神社(つばきおおかみやしろ)は鎮まっています。

境内入り口の手水舎では、主祭神サルタヒコ様のお使いがケロッとご奉仕中。
2013年09月11日掲載分01

サルタヒコとカエルについては、二見興玉神社の記事も合わせてご覧ください。

ちなみにサルタヒコ様のお姿は、こんなイメージです。
2013年09月11日掲載分02
上の写真は椿大神社で出している絵馬のひとつ。古い太陽神らしい堂々たる立ち姿、そして鼻の高い不思議なお顔。天狗と同一視されることも多いです。なんで北米大陸が描いてあるのかというと椿大神社アメリカ分社があるからだったりしますが、この壮大なデザインからは大地を踏みしめる力強さが感じられます。

2013年09月11日掲載分03

空気の澄みきって気持ちよい、鬱蒼とした杉木立の参道。
社殿を目指して歩いていると、途中に早くも強力なミステリースポットが。

まずはこの、木の柵に囲まれた禁足地。
2013年09月11日掲載分04
隠れていて見えにくいですが、柵のむこうの紙垂(しで)が巡らされた中には小さな岩座(いわくら)があります。岩座というのは、日本人の原始的な信仰で、神様が降り立つ岩としてあがめられていた最も神聖な場所です。「御船磐座(みふねいわくら)」といわれるこの岩座、地上に住む「国津神(くにつかみ)」サルタヒコの案内で天からやってきた「天津神(あまつかみ)」ニニギノミコト一行が、ここに船をつないだとか。このニニギノミコトも、椿大神社では一緒に祀られています。まるでこの場に、彼らの出会いと地上までの道中が再現されているかのようです。

椿大神社は、その背後にそびえる高山(入道ヶ嶽)短山(椿ヶ嶽)という2つの山そのものが御神体。この山の中には、こうした大小の岩座があちこちに点在しています。神社というものが生まれるよりもはるか昔から、祈りの場として大切にされてきた聖地の証です。

そしてもう少し奥へ進むと、小さな古墳が。
2013年09月11日掲載分05
サルタヒコのお墓といわれる「土公神陵」。サルタヒコはニニギノミコトを九州の高千穂へと無事に送り届けた後、故郷だったこの地に帰って暮らし、子孫を残したといわれています。それがここ椿大神社の宮司さんの家系とのことです。こうして古代以前からの聖地や神話に出てくる神様の子孫が1300年以上も信仰とともに守り継がれてきているのは世界でも日本だけ。すごいことだと思いませんか?


2013年09月11日掲載分06
ご本社の社殿。木々の緑とおおらかな石畳が、すがすがしい気持ちにさせてくれます。社殿の裏にある「金龍明神の滝」には、願いを叶える力があるそうですよ。ご祈祷をしていただいたり、みそぎに参加したりすれば、その優美な清流を拝むことができます。森と水の恵みに満ちあふれた境内では、古くから日本人がおそれ敬ってきた原初的なエネルギーをそこかしこで感じられるはず。


2013年09月11日掲載分07
ところで、ここはなぜ「椿」大神社というのでしょうか。それは、サルタヒコ様が道案内の神様だから。ニニギノミコト様が地上に降臨するための「道を開く」、これを古い言葉で「道分き(ちわき)」と言い、それが転じて「つばき」になりました。

2013年09月11日掲載分08
御朱印の印部分に書かれた「地祇大本宮」というのは、地上の神様「国津神」を代表する神社ということ。


2013年09月11日掲載分09
天上と地上をつなぎ、新しい世界への道を開いたサルタヒコ様。「みちひらき守」で、その開運パワーを受け取ってみては。八角形は、すべての方位の災厄を除いてその場の気を安定させる形。真ん中の○△□が重なった図形は、天と地の調和を表しています。日頃の交通安全はもちろん、迷ったり八方ふさがりで凹んだりしている人には、よりよい方向へと順調に進めるよう背中を押してくれそう。次回は、そんなサルタヒコ様のちょっぴり奇妙な恋のお話です。

↓続きはコチラ↓
アメノウズメとサルタヒコ、天と地が恋するとき 椿大神社・その2
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●椿大神社 http://www.tsubaki.or.jp/

≪アクセス≫
・JR 「加佐登」駅または近鉄「平田町」駅より「鈴鹿市C-BUS椿・平田線」約50分、「椿大神社」下車
〒519-0315 三重県鈴鹿市山本町1871
059-371-1515

≪イベント≫
秋季例大祭 毎年10月11・12日 神輿の巡行などがあります。
みそぎ修法会 毎月11日、20時開始(4月・10月は休会) 

テーマ : 神社・仏閣巡り
ジャンル : 旅行

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鏑木麻矢

Author:鏑木麻矢
文筆家。著書「ニッポンのおみくじ」(グラフィック社刊)もうすぐ発売。2012年5月から2014年12月まで、㈱H.I.S.公式ブログとして「麻矢の不思議カワイイ!?ご利益モノがたり」連載。現在、当ブログ内にすべて再録。縁起物をこよなく愛する。約20年来、巷間の多種多様なおみくじを自らの足で歩いて独自に収集・研究中。絵馬コレクターでもある。かつて、仏像マニアのテレビ番組に出たことも。全ては神社仏閣・仏像巡り趣味から始まっている。旅と町歩き・路上観察、手仕事なモノ(郷土玩具、民藝)、美術鑑賞(月に最低2回位は美術館博物館に行くのが癒し)、古風なもの、レトロな雰囲気などが好き。何にせよ、知られざる面白いモノゴトを自分なりに発見していきたいです。他、天然石・鉱石やトランプ・占いカード等、気まぐれかつ雑多な収集癖あり。以前、下手の横好きでオペラを習ったこともあったり(今も観賞大好き)。何でもとことんハマるのが生き甲斐。

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