【再録】江戸人気分でこんぴらまいり・その3 超時代的パブリックアートここにあり! 金刀比羅宮

その1 門前町と歌舞伎と絶品スイーツ
その2 境内でアートを堪能、時々おやつ
↑前回まではコチラ↑


ミュージアムエリアを抜けて、また長~い石段へ。
がんばって登るうちに、巨大な古い社殿が見えてきます。
2014年04月02日掲載分01


境内で最大のスケールを誇る社殿、旭社です。
2014年04月02日掲載分02

写真でも、右端に写った人が点のよう。

2014年04月02日掲載分03
周囲にめぐらされた社殿彫刻も見事。江戸後期の建物で、当時の美術の粋がこらされた華やかな装飾に圧倒されます。

2014年04月02日掲載分04
屋根の下側に描かれた雲模様。ぜひ画像をクリックして拡大でご覧ください。こう大きくて高いところにあると、まるで空が近くに降りてきたような迫力です。

この壮大さ、てっきり「ここがメインか!」と満足して、来た道を引き返したくなっちゃいますよね。その昔、20日間くらいかけて歩いて来たというのに、本当にここで帰っちゃった人がいました。幕末の侠客「清水次郎長」の子分で、おっちょこちょいキャラとして知られる「森の石松」です。私も一瞬うっかり戻ろうとしたのは内緒ということで…。ですが肝心のこんぴらさん御本宮はまだ先。

2014年04月02日掲載分05
というわけで、さらに進み、またもや石段を登ります。


2014年04月02日掲載分06
ようやく御本宮へ到着。江戸時代の人々にとっての、憧れのパワースポットです。こんぴらさんのルーツは、インドの「クンビーラ」というワニの神様。これがなまって「こんぴら」になったんですね。水の神様を背中に乗せていたので船の神様ということになり、日本では海上安全を司るとされました。また、マルキンで景気良さげなマークのとおり、財宝神ともされているので金運UPのご利益が。


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御本宮参拝をすませたら、回廊で結ばれた三穂津姫社もお詣り。


手前には銅製の神馬が。
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神様の乗り物として馬を奉納するのは、絵馬の原型です。

そして、そのすぐ左脇には・・・


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絵馬殿があります。

絵馬殿/絵馬堂というのは、個人や団体が大絵馬などを奉納する専用の建物のことです。大絵馬というのは基本的には、絵師に描かせた大きな額状の絵(立体のこともあります)。馬や神仏・伝説などを表したものが、一種の基本と言えます。神仏に願いを届けるのみならず、みんなに見てもらうのが目的でもある、独特な形のパブリックアートです。
2014年04月02日掲載分10


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ここでは、そういったスタンダードな古い大絵馬たちと一緒に、もっとたくさんの船絵馬が奉納されています。船絵馬というのも大絵馬の一種で、航海の安全を願って奉納された、船の絵や写真のこと。中にはモーターやプロペラなども。船に関わるあらゆる祈りの形が集まるここは、まるで自然発生の資料館。

数ある奉納物の中でも圧巻なのは、船絵馬ならぬ、本物の船。
2014年04月02日掲載分12
世界初アルミ缶リサイクルソーラーボート「モルツマーメイド号」です。海洋冒険家の堀江謙一さんが、環境問題を訴えるためにこれに乗って太平洋単独無寄港横断を達成したんだって。その無事を感謝し、また環境保全をより広く啓発するための奉納だそうです。手間をかけ危険を冒しても伝えたいことを貫く強い意志に、希望がわいてきますね。


2014年04月02日掲載分13
宇宙船だって、船のうちということで。こちらの絵馬は日本人初の宇宙飛行士にして世界で初めて宇宙に行ったジャーナリスト、TBSの「宇宙特派員」秋山豊寛さんです。無事帰ってきた感謝の奉納。この場所には、未来への夢と勇気が詰まっています。


もう少し、絵馬殿のユニークな奉納物を見てみましょう。



2014年04月02日掲載分14
地面に積み上げられた樽は「流し樽」といって、お願い事のボトルメールみたいなもの。直接お詣りに行かなくても、樽の中にお賽銭やお神酒を詰めて海に流せば、漁師さんや誰かが拾ってここまで届けてくれるんです。拾って届けた人の願いも叶うと言われ、喜ばれています。四国ならではの、助け合いの精神あってこそかもしれません。江戸時代から現代まで続いている、心温まる風習。

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こんぴらさんのルーツにちなんだ、ワニの大絵馬。馬や船絵馬だけでなく、ここの絵馬たちは絵柄も時代も種々雑多に折り重なっていて、ながめるたびに新しい発見があります。

そんな絵馬堂の同じ屋根の下には、私たちが小絵馬を掛けるスペースも。
2014年04月02日掲載分16
これに書いて奉納していけば、こうして様々な希望を背負ってこの場所へと集まってきた船絵馬や奉納物たちと共に混ざり、一体に・・・そう思うと何だか心強いですね。願いはこの船と樽に乗って、必ず無事に目的地までたどり着くはず。



実はこの他にも、絵馬殿に入りきらないほど大きな奉納物が境内のそこかしこにあります。


まずは、馬小屋。
2014年04月02日掲載分17
生きた神馬がいます。これぞ、初めは絵や作り物でない馬を奉納していた絵馬の原点。境内には他にも、ブロンズや木でできた馬がいくつか奉納されているので、さがしてみて。


2014年04月02日掲載分18
今度はアフリカゾウのブロンズ像。石段だらけの金刀比羅宮が鎮座している山は「象頭山(ぞうずさん)」というので、これにちなんで。「象頭山」はお釈迦様が最初に説法したというインドの山と同じ名前で、象は神聖な動物とされています。


そして、飛び抜けて巨大なのがコレ。
2014年04月02日掲載分19
日本最大級のプロペラ。なんと5000台もの自動車を運搬できる大型船で使用されていた本物です。造船業者による奉納で、丹精込めて造った船が無事故であるようにとの真摯な祈りが込められています。直径6メートル、見上げても手を広げてもまだ遠い、均整のとれた美しい形の一大モニュメント。もはや単なるプロペラというより、どこか下界を静かに見守る大仏様のようでもあります。

建物も奉納物も、古いものから新しいものまで人々の思いの形が多様にひしめく金刀比羅宮の広い境内は、時代を超えた天然のパブリックアート空間。前回<←リンクをお願いします>ご紹介したミュージアムエリアと合わせて探検すれば、かなりディープな未知の感動を体験できること間違いなしです。さて、ここまで境内をじっくり堪能したところで、次回は御朱印を集めていきますよ。

↓江戸人気分でこんぴらまいり 続きはコチラ↓
その4 御朱印集めて巡礼?それともマラソン?!

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●金刀比羅宮 http://www.konpira.or.jp/
≪アクセス≫・ことでん琴平駅から徒歩15分、JR琴平駅から徒歩20分
香川県仲多度郡琴平町892-1
0877-75-2121

宝物館・高橋由一館・表書院 8:30~17:00 
拝観料 上記各施設ごとに一般800円 高・大生400円 中学生以下無料

≪イベント≫
例大祭 毎年10月9~11日 
特に10月10日午後9時開始の御神幸では、壮大な平安時代風の御輿渡御行列が見られます。
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鏑木麻矢

Author:鏑木麻矢
文筆家。現在、初の著書を執筆中。2012年5月から2014年12月まで、㈱H.I.S.公式ブログとして「麻矢の不思議カワイイ!?ご利益モノがたり」連載。現在、当ブログ内にすべて再録。縁起物をこよなく愛する。約20年来、巷間の多種多様なおみくじを自らの足で歩いて独自に収集・研究中。絵馬コレクターでもある。かつて、仏像マニアのテレビ番組に出たことも。全ては神社仏閣・仏像巡り趣味から始まっている。旅と町歩き・路上観察、手仕事なモノ(郷土玩具、民藝)、美術鑑賞(月に最低2回位は美術館博物館に行くのが癒し)、古風なもの、レトロな雰囲気などが好き。何にせよ、知られざる面白いモノゴトを自分なりに発見していきたいです。他、天然石・鉱石やトランプ・占いカード等、気まぐれかつ雑多な収集癖あり。以前、下手の横好きでオペラを習ったこともあったり(今も観賞大好き)。何でもとことんハマるのが生き甲斐。

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