【再録】四国遍路のスタートに!弘法大師誕生の地 善通寺・その1

今年は四国霊場開創1200年ということで、弘法大師様ゆかりの地をめぐるお遍路旅はまさに今が旬。前回<←リンクをお願いします>は巡礼の気軽な始め方をざっとご紹介したわけですが、回る順番は自由とはいえ、88ヶ所もあったらどこからどうしていいのかわからなくなっちゃう人も多いのでは?

そんなときは、お大師様のお生まれになった場所からというのもひとつの手。いかにもスタートって感じで気持ちよく始められるし、札所第1番から行くよりプレッシャーが少ないような気がするのも密かなポイントだったりします。

それがズバリ、四国札所第75番の善通寺。

2014年05月14日掲載分01
善通寺は、東院と西院に分かれています。上の写真は、東院の門。東院は、もともとお大師様のご先祖様が建てたお寺でした。子供の頃のお大師様にとって、ここは庭みたいなもの。

2014年05月14日掲載分02
門からも見えている五重塔。四国88ヶ所のうち、これがあるのは4ヶ所だけ。

ところで、弘法大師様って一体どういう人?日本の仏教で最も大きく古い宗派のひとつに真言宗があります。中国から密教という最先端の思想を伝えてこれを開いた空海というお坊さん、歴史の教科書でも見覚えがあるのでは?このお方の別名が、弘法大師。大師とよばれる大変えらいお坊さんは日本史上に全部で25人いるのですが、単に「大師」や「お大師様」と言った場合はたいてい弘法大師様を指します。それほど宗派を超えて親しまれ、今なおあつく信仰されている証拠です。一人の高僧というよりは、もはや神仏と同等の超人的な能力をもち、たくさんの伝説に彩られたお大師様。仏様に愛され人々に慕われた日本宗教界のスーパースター、その人生の足跡をいわば追っかけするのが四国遍路というわけ。 

2014年05月14日掲載分03
善通寺東院の金堂。ここにお祀りされている薬師如来様を、まだ子供だったお大師様がいつも拝んでいたそうです。お像自体は江戸時代の再建なのですが、お大師様がいらした当時の薬師如来様の頭部がそのまま残っており、宝物館で拝観することができます。

2014年05月14日掲載分04
こちらの祠は、お大師様のお父様とお母様が祀られている佐伯祖廟。


2014年05月14日掲載分05
御神木の大楠がひときわ目を引くのは、お大師様の家の氏神様をお祀りする五社明神。仏様も、日本古来の神様も、この木のような神々宿る大自然も、そして人も、生きとし生けるものみな同じ仲間というのが密教の基本的な考え方。大人が2人がかりで手を広げてもまだまだ囲みきれないほど巨大なこの御神木は、お大師様のお生まれになる前からここに根を下ろしていて、成長を見守ってきました。善通寺の境内に身を置けば、ここに詰まっているお大師様の思い出と、今ここにいる自分がつながっていくような気持ちに。ちっぽけな存在が悠久の時間に包まれて、ひとつに溶け合うのを感じることができます。


2014年05月14日掲載分06
西院は、お大師様の生まれた家があった場所。この門の奥の御影堂に、お大師様がお祀りされています。毎年6月14・15日には、お誕生日を祝う法要も。

2014年05月14日掲載分07
御影堂の地下には、真っ暗闇の中を手探りで歩き、普段とは違った感覚の中で自分の存在を見つめなおすプチ修行の場「戒壇めぐり」が。一番奥まで辿り着くと、なんとお大師様の声が聞けちゃいます。絵姿などから推定される骨格をもとに再現したとのこと。深く優しいお言葉に癒されて。

2014年05月14日掲載分08
善通寺の御朱印の墨書は、「薬師如来」。真ん中の印のマークは「お手判」といって、お大師様自ら作られた印鑑を再現しています。

2014年05月14日掲載分09
御影札は、金堂の薬師如来様。

西院には宿坊があり、予約すれば泊まれます。温泉もありますよ。宿坊の醍醐味、朝のお勤めへの参加で清々しい一日を。食事の時間には同宿のお遍路さんたちとも話がはずみ、旅に役立つ情報がきけたり友達ができたりするかも。そんなところも、旅のスタートにピッタリですね。次回は、善通寺境内に隣接するコネタ的スポットをお届けします。

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●善通寺 http://www.zentsuji.com/
≪アクセス≫・JR善通寺駅から徒歩20分
香川県善通寺市善通寺町3-3-1
0877-62-0111

境内 7:00~17:00 
戒壇めぐり・宝物館拝観 8:00~17:00 
拝観料(上記2施設セットで) 高校生以上500円、小人300円

宿坊「いろは会館」 予約は電話のみ 0877-62-0111
宿泊料金 1泊2食5800円 バス・トイレ共用、洗面具・タオル等なし

≪イベント≫
弘法大師御誕生会 毎年6月14,15日午後1時より御影堂にて
同日に、境内ではお大師市を開催。

空海まつり 毎年11月3日
お大師様の座像を乗せた輿を中心とした行列による練供養。他、様々なイベントも。

テーマ : 神社・仏閣巡り
ジャンル : 旅行

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鏑木麻矢

Author:鏑木麻矢
文筆家。著書「ニッポンのおみくじ」(グラフィック社刊)もうすぐ発売。2012年5月から2014年12月まで、㈱H.I.S.公式ブログとして「麻矢の不思議カワイイ!?ご利益モノがたり」連載。現在、当ブログ内にすべて再録。縁起物をこよなく愛する。約20年来、巷間の多種多様なおみくじを自らの足で歩いて独自に収集・研究中。絵馬コレクターでもある。かつて、仏像マニアのテレビ番組に出たことも。全ては神社仏閣・仏像巡り趣味から始まっている。旅と町歩き・路上観察、手仕事なモノ(郷土玩具、民藝)、美術鑑賞(月に最低2回位は美術館博物館に行くのが癒し)、古風なもの、レトロな雰囲気などが好き。何にせよ、知られざる面白いモノゴトを自分なりに発見していきたいです。他、天然石・鉱石やトランプ・占いカード等、気まぐれかつ雑多な収集癖あり。以前、下手の横好きでオペラを習ったこともあったり(今も観賞大好き)。何でもとことんハマるのが生き甲斐。

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