【再録】手描きの超ステキ絵馬に感激!日本最初の鬼子母神 金倉寺

梅雨まっさかりの今日この頃ですが、そんな季節だからこそマイペースでゆったりとしたお出かけも味わい深いもの。特に、今年が開創1200年でいよいよ盛り上がる四国霊場を巡るなら、こういったオフシーズンだと当日予約でも余裕で宿を取れたりするので、のらりくらり行き当たりばったりの旅というのを気楽に満喫できてしまいます。

というわけで引き続き、前回までの善通寺から電車ですぐ行ける札所、金倉寺(こんぞうじ)を訪れてみましょう。駅からしばらく歩くと、山門がみえてきます。

2014年06月11日掲載分01


とても広々とした境内です。

2014年06月11日掲載分02

薬師如来様をお祀りしている本堂では、巨大な数珠を回して祈願。
2014年06月11日掲載分03
お遍路さんが次々と参拝にやってきます。読経するときは周りの団体さん等と声を合わせてしまうのがラクにできるコツ。

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御朱印と御影札も、薬師如来様。今年中なら、この他に1200年記念のスタンプが押され、限定カラー御影札がもらえます。今だけ!

2014年06月11日掲載分06
こちらは大師堂。「大師」と呼ばれる高僧は日本の歴史上25人いるのですが、金倉寺の大師堂では四国霊場としては珍しく、弘法大師様の他にもう一人の「大師」をお祀りしています。
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それが智証大師様。円珍という名前で、宗派は天台宗です。お寺や博物館で、頭のとんがったお坊さんの絵や像をみたらほぼこの人と思って間違いないでしょう。実は空海の甥っ子で、しかも空海に続いて中国に留学までした、大変優秀なお方です。ここで生まれ、子供時代や帰国後など、多くの時間をこのお寺で過ごしていらっしゃいました。

この智証大師様ゆかりの女神様が、首都圏では「おそれ入谷の~」「雑司ヶ谷の~」で知られる鬼子母神(きしもじん)。正式名称は「訶利帝母(かりていも)」と言います。

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金倉寺の中でも独特の信仰を集める、訶利帝母堂。智証大師様が子供の頃ここで遊んでいたとき訶利帝母が現れて、これからあなたを守ってあげる、と言ったとか。これが日本で最初の、鬼子母神の出現記録になるそうです。

訶利帝母はもともと、インドの恐ろしい鬼神。人間の子供をさらっては食べていました。そのくせ、自分は子だくさんの子煩悩。ある日、そんな彼女をこらしめようと、500人の子供たちのうち末っ子ひとりを、お釈迦様が隠してしまいます。あまりの悲しみに大パニック状態の訶利帝母。500人もいるのにね。まして普通の人間の、たった一人の子供なら、そのかけがえのなさはどれほどか。自分の中にある大きな愛に気付いた彼女は、世のすべての母と子の幸せを守る、良い女神様になりましたとさ。鬼子母神の描かれる姿に鬼婆タイプと美人天女タイプの二通りがあるのは、このためなのです。

2014年06月11日掲載分09
お堂に掲げられている額絵。ここでは優美な女神様のお姿。地元では「おかるてんさん」と呼ばれ、親しまれています。なんだか「きしもじん」よりも愛らしくて優しそうな感じがしますね。今年の間は、毎月16日のご縁日に御開帳もあるので要チェック。

2014年06月11日掲載分10
お願いするときは、おかるてんさんの大好物、ザクロの絵馬を上げます。ちょっぴりグロテスクな見た目のザクロは、人肉の味がするなんて言い伝えも。ワルだった頃の名残なの



もっと気合いの入ったお願い事には、ここだけの美しい手描き絵馬が用意されています。画家のDennyさんが一枚一枚真心こめて制作。絵柄も表情も一つとして同じものはない、オンリーワンです。
2014年06月11日掲載分11
どこかなつかしくて柔和なタッチが魅力的。私は思わず2枚一気買いして、コレクションに加えてしまいましたよ。本当に、どれも違ってどれも良いので、選べなかったです。2枚に絞り込むまでにも悩ましかったくらい。このクオリティで1枚1000円というのも、素晴らしすぎて感涙もの。手のひらサイズのアートとして愛でるもよし、出産祝いのプレゼントなどにも喜ばれそうです。

Dennyさんが絵馬に似顔絵を描いてくれる「emaface」も人気。月に一回、金倉寺の境内で、その場で描いてもらえます。日程など詳細はDennyさんのホームページでチェック。持ち帰って大事に飾っておくのも良いですが、奉納してもお焚き上げされてしまったりすることはないので、訶利帝母堂の御開帳のたびに見ることができます。絵馬には近世から、祈る自分自身や家族の姿を描いて神仏に奉納し、その場に保存してもらって末永い幸福を願う伝統がありました。これがお祝い事などの記念になり、今でいう家族写真のかわりのような役割も果たしてきたのです。その現代的復活、スローで温かな世界になんだかホッとします。おかるてんさんがずっと見守ってくれる、家族の思い出。素敵な時間を残しに、ぜひ大切な人とお詣りしてみて。

参拝を終えたら、ひとやすみ。金倉寺山門のすぐ向かいには、讃岐うどんの名店「はなや食堂」があります。
2014年06月11日掲載分12
古民家のような外観に、昭和30年代そのままのレトロな店内。有名人のサイン色紙がお店のいたるところに飾られていました。それにしても、メニューが全部安いっ!

2014年06月11日掲載分13
基本のうどんに、好きな天ぷらをセレクトするのが讃岐うどんのスタイル。コシの強さとダシの旨さがクセになります。太く長くと、縁起もかつげるパワーフード、それがうどん。留学帰りの弘法大師様が、出身地の讃岐に真っ先にもたらしたという説も。最近メジャーになってきた年明けうどんをはじめ、香川県ではおめでたいときや景気づけしたい時にも欠かせないそうですよ。

どこへ行っても名店だらけで、歩いてはうどん、歩いてはうどんの香川県。札所巡りもひときわ楽しくなるエリアです。四国88ヶ所のうち、金倉寺と、前回までご紹介した善通寺、そして道隆寺、弥谷寺、曼荼羅寺、出釈迦寺、甲山寺で構成された「七ヶ所まいり」というコンパクトな巡礼コースがあるのも香川県ならでは。1日で回りきれるし、専用の色紙に御朱印を集められたり、ついでに七福神巡りになっていたりと、お楽しみも色々。メモリアルイヤーの今年だからこそ、「七ヶ所まいり」でお四国デビューをキメちゃいましょう!

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●金倉寺 http://www.kagawa-konzouji.or.jp/

≪アクセス≫
・JR金蔵寺駅から徒歩8分
香川県善通寺市金蔵寺町1160
0877-62-0845

画家Denny Horimizuさん公式サイト http://moridukuri.cho-chin.com/

≪イベント≫
訶利帝母御縁日 毎月16日10時~14時
今年中に限り、四国霊場開創1200年行事の一環として、御縁日ごとに訶利帝母堂の御開帳があります。

訶利帝母例祭こどもまつり 毎年5月第2土・日曜日
毎年この日には、訶利帝母堂の御開帳と本堂の内陣参拝あり。様々なイベントも催されます。

円珍・乃木まつり 毎年9月第1土・日曜日
土曜日には午後7時より約1時間、万燈会先祖供養と大般若経典くぐり(おはんにゃはん)。日曜日には柴燈大護摩供。

●はなや食堂
香川県善通寺市金蔵寺町838-2
0877-62-4334

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テーマ : 神社・仏閣巡り
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鏑木麻矢

Author:鏑木麻矢
文筆家。現在、初の著書を執筆中。2012年5月から2014年12月まで、㈱H.I.S.公式ブログとして「麻矢の不思議カワイイ!?ご利益モノがたり」連載。現在、当ブログ内にすべて再録。縁起物をこよなく愛する。約20年来、巷間の多種多様なおみくじを自らの足で歩いて独自に収集・研究中。絵馬コレクターでもある。かつて、仏像マニアのテレビ番組に出たことも。全ては神社仏閣・仏像巡り趣味から始まっている。旅と町歩き・路上観察、手仕事なモノ(郷土玩具、民藝)、美術鑑賞(月に最低2回位は美術館博物館に行くのが癒し)、古風なもの、レトロな雰囲気などが好き。何にせよ、知られざる面白いモノゴトを自分なりに発見していきたいです。他、天然石・鉱石やトランプ・占いカード等、気まぐれかつ雑多な収集癖あり。以前、下手の横好きでオペラを習ったこともあったり(今も観賞大好き)。何でもとことんハマるのが生き甲斐。

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