【再録】頭がよくなる!?スカイブルーとマリンブルーな空海開眼の地・その2 みくろど周辺

前回の最御崎寺からふたたび海沿いに降りると、待っているのは波打ち寄せる広大な岩場。

2014年08月20日掲載分01

一帯は乱礁遊歩道になっています。
奇観を楽しみつつ歩いていくと、「弘法大師行水の池」なんて場所も。
2014年08月20日掲載分02
ここも室戸七不思議のひとつ。
ともあれ、弘法大師様が若い頃にこのあたりで修行していたことは間違いないのです。ここから道路に出て反対側に渡ると、その頃お大師様が住んでいた場所に出ます。

隣り合う二つの洞窟。波に削られて自然にできたというのもうなずける、荒々しい外観から修行の厳しさをしのぶことができます。

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寝泊まりしていた「御厨人窟(みくろど)」。

2014年08月20日掲載分04
修行の場にしていた「神明窟(しんめいくつ)」。

ここでお大師様は、前回の最御崎寺にもお祀りされている、虚空蔵菩薩という仏様を祈る特殊な修行をしました。完璧に成し遂げれば超人的な記憶力が得られるというこの修行法は、「虚空蔵求聞持法(こくうぞうぐもんじほう)」と呼ばれるものです。
2014年08月20日掲載分05
その方法は、細かいやり方が色々と決められているのですが、メインとなるのは御真言(ごしんごん)という呪文のような、仏様を讃える言葉を唱えること。その回数はなんと、一日一万回×100日で100万回!睡眠もあまりとらずに、一日ほとんどそればかりという状況です。普通の人にはとてもマネできません(危険なのでマネしないでください、念のため)。さすが超人は違うんですね…。

だからといって、単なる伝説というわけではなく、似たような記憶力増大法が世界各地に伝えられているらしいです。実際、こうした荒行が心身に直接働きかけ、何かを変える力を持つのは確か。人間の脳には、まだまだ底知れない無限の可能性があります。それを開く方法を先人の知恵はすでに探り当てていたということでしょうか。

ちなみに、このとき唱えられた虚空蔵菩薩の御真言はこう。

のうぼう あかしゃきゃらばや おん ありきゃ まりぼり そわか

これだけでもなかなか覚えられない私はどうすれば(笑)。
とはいえ、御真言は唱えれば唱えるだけ仏様の力を借りられるもの。世界の叡智に、少しは触れられるかもしれませんよ。


神明窟は落石のため立入禁止ですが、みくろどは中に入ることができます。

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参拝者の灯明が絶えることなく、暗い洞窟をほのかに照らし出します。

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みくろど内から見た、外の景色。お大師様が例の修行中に神明窟から見たのも、こんなふうだったはず。百万回の御真言を唱え終えた瞬間、口の中に明星が飛び込んできて、お大師様は悟りを開かれたということです。このとき見ていた、室戸の空と海。荒行で意識変容を起こし、世界と自分との境目が消えてひとつになっていたお大師様の中に分かちがたく刻まれた、空と海。彼が「空海」と名乗るようになったのは、この出来事からでした。その後の天才的な行状は、留学中たった3ヶ月で密教の全ての教えをものにしてしまうなど、歴史の伝える通り。

2014年08月20日掲載分08
みくろどにも御朱印があります。今年なら1200年記念スタンプも。



2014年08月20日掲載分09


ふたたび乱礁遊歩道へ。巨大な奇岩や不思議な穴がいっぱい。
2014年08月20日掲載分10
それぞれに地質学的な説明を書いた案内板があり、どうやってそんな形ができたのかナルホドの連続です。よくわからなくても、地球が生きて動いているのを肌で感じられる景観には圧倒されるはず。胸の奥に迫るような空と海と大地の躍動に包まれるうちに、いつしか世界とひとつになってしまいそうな気がします。




ここで修行した頃の若いお大師様のお姿を表した、巨大な室戸青年大師像もすぐ近く。
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りりしい表情で、室戸の空と海を見つめていらっしゃいます。
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海をバックに、涅槃仏も。
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ここでしか見られない、のどかな光景です。

大師像の下にあるお寺の中は、曼陀羅ステンドグラスと星空の異空間。
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密教宇宙のロマンを感じながらお詣りできます。

2014年08月20日掲載分15
室戸青年大師像の御朱印。お大師様のもとに降りてきた明星をイメージした、星マークがユニークです。



バスで少し足を伸ばせば、四国霊場第二十五番札所の津照寺も楽に行けますよ。
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この石段の向こうの本堂をお詣りして振り向くと、高台からの海のながめ。

2014年08月20日掲載分17
津照寺の御朱印と御影札。こちらも1200年記念バージョン。

2014年08月20日掲載分18

弘法大師様のミステリー、そして空と海の絶景に彩られた室戸岬周辺、とても爽やかでパワフルなエリアです。海辺の風情を味わいながら、のんびり巡ってみてください。

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●室戸青年大師像
高知県室戸市室戸岬町3903
0887-22-0506
≪アクセス≫
・土佐くろしお鉄道「奈半利」駅から高知東部交通バス「青年大師像前」下車(←「室戸岬」バス停の2つ先です)スグ

●御厨人窟(みくろど)
室戸青年大師像の境内を出て右に向かってすぐ
●室戸岬乱礁遊歩道
みくろど・室戸青年大師像から道路を渡ってすぐです。

●津照寺(しんしょうじ)、別名「津寺(つでら)」
高知県室戸市室津2644
0887-23-0025
≪アクセス≫
・土佐くろしお鉄道「奈半利」駅から高知東部交通バス「室戸」下車(←「室戸岬」バス停とまぎらわしいので注意、奈半利駅からみてそれよりだいぶ手前です)徒歩約5分

テーマ : 神社・仏閣巡り
ジャンル : 旅行

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鏑木麻矢

Author:鏑木麻矢
文筆家。著書「ニッポンのおみくじ」(グラフィック社刊)もうすぐ発売。2012年5月から2014年12月まで、㈱H.I.S.公式ブログとして「麻矢の不思議カワイイ!?ご利益モノがたり」連載。現在、当ブログ内にすべて再録。縁起物をこよなく愛する。約20年来、巷間の多種多様なおみくじを自らの足で歩いて独自に収集・研究中。絵馬コレクターでもある。かつて、仏像マニアのテレビ番組に出たことも。全ては神社仏閣・仏像巡り趣味から始まっている。旅と町歩き・路上観察、手仕事なモノ(郷土玩具、民藝)、美術鑑賞(月に最低2回位は美術館博物館に行くのが癒し)、古風なもの、レトロな雰囲気などが好き。何にせよ、知られざる面白いモノゴトを自分なりに発見していきたいです。他、天然石・鉱石やトランプ・占いカード等、気まぐれかつ雑多な収集癖あり。以前、下手の横好きでオペラを習ったこともあったり(今も観賞大好き)。何でもとことんハマるのが生き甲斐。

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