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下鴨神社末社「相生社」(京都)・えんむすび絵馬

下鴨神社相生社・えんむすび絵馬

下鴨神社参道途中にある、小さい割に妙な活気のある神社。

こじんまりとした祠のすぐわきにある、二本の樹が幹の途中で出会って合体した「連理の榊」というご神木にちなんで「相生社」という名前になっています。こうきたらもう、ご利益はもちろん、縁結び。

やはりどこへ行っても縁結びの需要は根強いようで。当然、絵馬もたくさん上がるわけですよ。

それにしても、ここのは一味違います。一見してもなかなか手の込んだ感じのする絵馬。

実は、こんなギミックがあったんです。

 

まず、買って袋から取り出すと、裏面はこんな感じ。

びろーん

むむ、これは一体!?と思いつつ説明書を見てみましょう。

下鴨神社相生社・説明書

ふむふむ、芸が細かいですね。

とりあえず、ためしに結ぶだけ結んでみました(さすがに保管用だし願い事は書かないよ)。

結んでみた

なかなかに綺麗な見た目。

この状態で掛ければいいのねっ・・・と、ちょい待った。

これだけで終わりじゃありません。

 

もう一つ、付属品がありました。

下鴨神社相生社・個人情報保護シール!?

よく見るとこれ、シールになってます。

裏には説明が。

下鴨神社相生社・シール説明書

・・・何て芸が細かい!!

そりゃ、縁結び祈願なんて恥ずかしいから、できれば隠したいですよね。

まったくもって心ニクイ気配りです。

これ見つけたのは2002年頃なんで、金融機関とかの大事なハガキなんかについてくる個人情報保護シールが出回るよりかずっと早いですよ!?

当時はムカ絵馬ウォッチングなんかも流行っていたので、そういうものへの対策という面もあったのかもしれませんが。今は個人情報保護なんて当たり前の世の中だというのに、絵馬の世界ではこういうものって、ここ下鴨神社と湯島聖堂ぐらいしか私は見たことないです。

さらにこの絵馬の素晴らしいのは、シールで隠すという他に、結ぶというイベントまで盛り込まれているところ。隠すということが実用のみならず恋の願いのドキドキ感を否が応にも盛り上げるし、思いを込めて結べばさらに気持ちが高まるはず。

ここでも赤と白の紐が使われているのは、やはり男と女の性的なものを暗示していると思われます。そこまで想像すればもはや、結ぶのはただの紐じゃなくて、そこに仮託されたアナタとワタシそのもの。こうも気合が入れば、恋の行方にも希望が持てること間違いなしですよ!

これだけのアクションがぎっしり詰め込まれていて、しかも見た目にも美しい。
金銀のペアの鈴というのがまた縁結びらしくて、つくづく行き届いたデザインだなあと感心してしまいます。
この鈴の音が、ひととおり願いを込め終わってウキウキしながら絵馬を掛けにいくところを祝福してくれると思うと、これもなかなかに素敵なはからいではないでしょうか。
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鏑木麻矢

Author:鏑木麻矢
文筆家。著書「ニッポンのおみくじ(グラフィック社刊)」発売中。2012年5月から2014年12月まで、㈱H.I.S.公式ブログとして「麻矢の不思議カワイイ!?ご利益モノがたり」連載。現在、当ブログ内にすべて再録。縁起物をこよなく愛する。約20年来、巷間の多種多様なおみくじを自らの足で歩いて独自に収集・研究中。絵馬コレクターでもある。かつて、仏像マニアのテレビ番組に出たことも。全ては神社仏閣・仏像巡り趣味から始まっている。旅と町歩き・路上観察、手仕事なモノ(郷土玩具、民藝)、美術鑑賞(月平均2回以上は美術館博物館に行くのが癒し)、古風なもの、レトロな雰囲気などが好き。何にせよ、知られざる面白いモノゴトを自分なりに発見していきたいです。他、天然石やらトランプ・占いカード類やら喫茶店マッチやらと、気まぐれかつ雑多な収集癖あり。以前、下手の横好きでオペラを習ったこともあったり(今も観賞大好き)。気になったらとことんハマるのが生き甲斐。

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