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厄なんて、落としちゃえ!

 

文字を使った願かけには、こんなものも。

 

013

 

そのものズバリ、「厄」ですね。だけど逆さになっています。というか、絵馬そのものまで逆さになっています。見たまんま、逆さ吊りにすることで厄を落とそうというココロ。埼玉県の三峯神社などで奉納することができます。

 

こちらは、厚紙製。「厄」という字の部分には切り込みが入っていて、取り外せるようになっています。

 

 

取り外した「厄」は、指定の場所から、谷底に投げてオサラバです。眼下に広がる絶景に、力いっぱい「厄」を放り投げればストレス解消間違いなし。自然の豊かな山の中ならではの祈願方法です。神奈川県の大山阿夫利神社などにあります。

 

東京都の高尾山薬王院にも、こんな絵馬が。

 

 

 

「厄おとし」と「苦ぬき」の2種類あります。はじめから字を抜いてあるタイプ。特に「苦」のほうは、切り抜くときのこげつき具合でいかにも苦悶の色合いに。苦しいときは、この絵馬が身代わりになってくれそうです。悩みを思いっきり書き付けて、苦しみを絵馬に移せば心はスッキリ軽やかに。

 

他にも、たとえば東京都の亀戸天祖神社では、厄除けのご祈祷をお願いすると、宮司さんが絵馬に「厄」の字を逆さに書いてくれるという趣向が。また、最近では真ん中に切り込みが入っていて「厄」と書いてあるほうに名前を書いて奉納し、もう片方をお守りにする割り符タイプの願かけも東京都の芝大神宮などあちこちで見られます。

 

生きていれば、いつだって辛いことがつきもの。厄落としほど誰でも望む願い事は、他にないくらいかもしれません。それだけに、これほど工夫をこらした願かけが色々あるのも頷けてしまいます。どれも「これで厄を落としたぞ!」という実感の持てるものばかり。その瞬間から気持ちを新たに、希望を持って過ごせそうです。

 

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鏑木麻矢

Author:鏑木麻矢
文筆家・おみくじコンサルタント。著書「ニッポンのおみくじ(グラフィック社刊)」発売中。2012年5月から2014年12月まで、㈱H.I.S.公式ブログとして「麻矢の不思議カワイイ!?ご利益モノがたり」連載。現在、当ブログ内にすべて再録。縁起物をこよなく愛する。約20年来、巷間の多種多様なおみくじを自らの足で歩いて独自に収集・研究中。絵馬コレクターでもある。かつて、仏像マニアのテレビ番組に出たことも。全ては神社仏閣・仏像巡り趣味から始まっている。旅と町歩き・路上観察、手仕事なモノ(郷土玩具、民藝)、美術鑑賞(月平均2回以上は美術館博物館に行くのが癒し)、古風なもの、レトロな雰囲気などが好き。何にせよ、知られざる面白いモノゴトを自分なりに発見していきたいです。他、天然石やらトランプ・占いカード類やら喫茶店マッチやらと、気まぐれかつ雑多な収集癖あり。以前、下手の横好きでオペラを習ったこともあったり(今も観賞大好き)。気になったらとことんハマるのが生き甲斐。

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