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牛の食べるもの、な~んだ?

大阪府の四天王寺境内にある小さな祠、石神堂。中をのぞいてみると、何やら牛の石像がみえます。

 

 

この床下には、四天王寺を創建したときに資材を運搬した牛がその場で石になったという巨石「牛王尊(ごおうそん)」が鎮座ましましているとか。

 

謎多きこのお堂に奉納され続けている絵馬も、牛の絵柄。この牛には、ある願いが遠回しに込められています。現代の言葉ではわかりづらいのですが、それは牛の食べ物にまつわること。何だかおわかりでしょうか?

 

 

 

先に言ってしまえば、ここでの牛は、おできを取ってくれるとされています。おできのことを古い言い方では「瘡(くさ)」と言いました。そう、牛は草を食べることから、これに引っ掛けて、おできも食べてくれるようにという意味なのです!

 

かつては東京の神楽坂にある草刈薬師とよばれた光圓寺でも、草を刈る→おできを取る、ということで鎌が二本交差して籠に入っている図柄の絵馬がさかんに奉納されていました。

 

一言おできといっても、ちょっとしたおできから恐ろしい悪性腫瘍までさまざま。それに、命に関わらなくても顔にできるおできなら人生さえ大きく左右しかねません。

 

元々は子供のおできの治癒を祈願していたこの絵馬にも、あらゆる病気平癒の願いが書かれるようになりました。中でも癌封じは、誰でもいつかは身につまされる可能性のある切実な願いです。あるいは女性なら、お肌が美しくなるようにお願いしてみるのもいいかも。石になってもお寺を守り続けるほど力強い牛が、きっと体の悪いものを全部食べ尽くしてくれますよ。

 

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鏑木麻矢

Author:鏑木麻矢
文筆家・おみくじプランナー。著書「ニッポンのおみくじ(グラフィック社刊)」発売中。2012年5月から2014年12月まで、㈱H.I.S.公式ブログとして「麻矢の不思議カワイイ!?ご利益モノがたり」連載。現在、当ブログ内にすべて再録。縁起物をこよなく愛する。約20年来、巷間の多種多様なおみくじを自らの足で歩いて独自に収集・研究中。絵馬コレクターでもある。かつて、仏像マニアのテレビ番組に出たことも。全ては神社仏閣・仏像巡り趣味から始まっている。旅と町歩き・路上観察、手仕事なモノ(郷土玩具、民藝)、美術鑑賞(月平均2回以上は美術館博物館に行くのが癒し)、古風なもの、レトロな雰囲気などが好き。何にせよ、知られざる面白いモノゴトを自分なりに発見していきたいです。他、天然石やらトランプ・占いカード類やら喫茶店マッチやらと、気まぐれかつ雑多な収集癖あり。以前、下手の横好きでオペラを習ったこともあったり(今も観賞大好き)。気になったらとことんハマるのが生き甲斐。

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