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豊国神社(京都)・千成瓢箪

豊国神社・表 豊国神社・裏

 豊臣秀吉をまつる京都の豊国神社。天下人らしい堂々とした神門の両脇にびっしりと下がっている、しゃもじ?・・・じゃなくって、近づいてよく見たら、ひょうたんの形の絵馬でした。まるで手描きのような朱と墨の文字が和の情緒をかもし出しています。

 門のところ以外にも絵馬を掛けるところは境内のいたるところにあり、無数に下がるさまはまさに千成ひょうたん。ひょうたんは古くから末広がりで縁起が良いとされ、また実をたくさんつけるので子孫繁栄のシンボルでした。

 また、秀吉が信長の家臣だった頃、秋葉城を攻め落とす際の合図に瓢箪が使われ、この成功から金のひょうたんが豊臣家の馬印となりました。ちなみに、これは「ひょうきん」の語源でもあったりします。

 さらに中国では、孫悟空が金角と銀角のもっているひょうたんに吸い込まれてしまう話がよく知られているように、四次元ポケットのようなものと思われたふしがあったようです。ひょうたんの中には仙人などの住まう別世界があると考えられていました。このシンボルは、茶の湯をよくした秀吉の、仙境を想う風流な一面をも表していると言われています。

 この形には、秀吉のように出世したいという願いや、ひょうたんの不思議な生命力への思いが込められているのかもしれません。
 
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鏑木麻矢

Author:鏑木麻矢
文筆家・おみくじコンサルタント。著書「ニッポンのおみくじ(グラフィック社刊)」発売中。2012年5月から2014年12月まで、㈱H.I.S.公式ブログとして「麻矢の不思議カワイイ!?ご利益モノがたり」連載。現在、当ブログ内にすべて再録。縁起物をこよなく愛する。約20年来、巷間の多種多様なおみくじを自らの足で歩いて独自に収集・研究中。絵馬コレクターでもある。かつて、仏像マニアのテレビ番組に出たことも。全ては神社仏閣・仏像巡り趣味から始まっている。旅と町歩き・路上観察、手仕事なモノ(郷土玩具、民藝)、美術鑑賞(月平均2回以上は美術館博物館に行くのが癒し)、古風なもの、レトロな雰囲気などが好き。何にせよ、知られざる面白いモノゴトを自分なりに発見していきたいです。他、天然石やらトランプ・占いカード類やら喫茶店マッチやらと、気まぐれかつ雑多な収集癖あり。以前、下手の横好きでオペラを習ったこともあったり(今も観賞大好き)。気になったらとことんハマるのが生き甲斐。

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