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亀の背中に願いを乗せて!

前回に引き続き、東寺の新しい絵馬、もうひとつはコチラです。

 

 

 

のんびりとした表情が可愛い亀に、名前と年齢を書くところが。

 

これはかつて、亀の背中に自分の名前を書いて東寺の池に放すと健康長寿になるという信仰があったのをもとにしています。現代ではもちろん、ただでさえ亀が増えすぎて困っているわけですから、そんなことはできないので絵馬で代用するというわけです。いかにも絵馬らしい使われ方だと思います。

 

亀の背中に名前や願い事を書くというのは、実は飛鳥時代からありました。亀に文字を背負わせると、安定感があって縁起が良いということらしいのです。

 

中宮寺の国宝「天寿国繍帳」にも、亀に文字の書かれた図柄が含まれています。また、天平宝字という年号がありますが、これもめでたい文字の書かれた亀が見つかったという奇瑞に由来するとか。霊亀や神亀などといった年号があることからも、仏教神話では世界をがっしり背負って支えているという亀がいかにパワフルな存在として見られてきたかをうかがうことができます。

 

この亀の絵馬も、前回のクローバーの絵馬も、願い事を書く欄の作られ方に工夫があり、そこに自分が書くことによって祈願するときの気持ちがそれぞれ変わってくるというのが醍醐味です。クローバーでは心を見つめて本当の望みに気付き、亀では自分の名前を背負った亀に願いを託す気持ちになって、というふうに。そんな願い事のしかたの違いにも注目していくと、絵馬の楽しみはぐっと広がります。

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鏑木麻矢

Author:鏑木麻矢
文筆家・おみくじコンサルタント。著書「ニッポンのおみくじ(グラフィック社刊)」発売中。2012年5月から2014年12月まで、㈱H.I.S.公式ブログとして「麻矢の不思議カワイイ!?ご利益モノがたり」連載。現在、当ブログ内にすべて再録。縁起物をこよなく愛する。約20年来、巷間の多種多様なおみくじを自らの足で歩いて独自に収集・研究中。絵馬コレクターでもある。かつて、仏像マニアのテレビ番組に出たことも。全ては神社仏閣・仏像巡り趣味から始まっている。旅と町歩き・路上観察、手仕事なモノ(郷土玩具、民藝)、美術鑑賞(月平均2回以上は美術館博物館に行くのが癒し)、古風なもの、レトロな雰囲気などが好き。何にせよ、知られざる面白いモノゴトを自分なりに発見していきたいです。他、天然石やらトランプ・占いカード類やら喫茶店マッチやらと、気まぐれかつ雑多な収集癖あり。以前、下手の横好きでオペラを習ったこともあったり(今も観賞大好き)。気になったらとことんハマるのが生き甲斐。

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