【特別編】桐生「芭蕉」に絵馬と棟方志功の壁画を訪ねて・序章

棟方志功の壁画が埋まってたお店、というのをきいたことがあるでしょうか。先代の店主が「(セクシーすぎて?)気に入らない!」と漆喰で埋めてしまったのを55年ぶりに発掘したという、一瞬耳を疑うような話を。群馬県桐生市の「芭蕉」という洋食屋さんです。

 

私もそれを知ってから何となく気になってはいたのですが、縁あって行きつけの居酒屋「絵馬堂」の奥様、羽田仲子さんから紹介をいただき、「芭蕉」現店主のお話を伺う機会を得ました。

 

東京都・谷中の「絵馬堂」は、絵馬愛好家の集う絵馬だらけの居酒屋さん。そのコレクションは7000枚に及ぶも、管理しきれなくなってほとんどを大学に寄贈したとか。それでも店内の壁という壁、鴨居という鴨居を所狭しと絵馬が埋め尽くす様子は圧巻です。さらに、仲子さんは見事な絵馬の描き手。力の抜けた、それでいて躍動感のある画風で次々と新たな絵馬を生み出し続けています。

 

ちなみに「絵馬堂」のお店案内はコチラ。

 

(参考までに、「絵馬堂」の前身「祈願堂」を訪れたときのレポートもご覧ください)

 

この仲子さんが馬を描いた桶が「芭蕉」に飾られているというのが、話の発端でした。仲子さんのハイテンションな語り口いわく、棟方志功の壁画を掘り出そうと決めたとき、漆喰を最初にちょこっと削ってみたら天女の乳首が、またもう一箇所別なところを削ったら今度は大事なトコロが、という具合にチラリチラリと少しずつその全貌が明かされていったとのこと。とにかく面白い話が色々あるから現店主がお元気なうちに会ってくるのが良いとの勧めで、かねてからの興味も相まってついに「芭蕉」を訪れることに。

 

桐生・足利地域といえば、関東きっての絵馬地帯。近世から近代にわたる機織りの女工さんたちの生活世界に静かに息づいてきた小絵馬の数々は、今なお神社の片隅や地域の博物館にその生々しい姿をとどめています。そんな歴史を紡いできた土地、桐生にある「芭蕉」も絵馬をたくさん飾っているときけば、絵馬好きとしてはますます期待が高まらずにはいられません。

 

創建時から建て増しを重ねてきたという老舗の洋食屋さん「異国調菜 芭蕉」(これが正式名称)は、その混沌とした外観からして、時を超えた森の奥にある秘密の屋敷に迷い込んだかのよう。この「異国調菜」という言葉もまた、何とも非日常的で不思議な感覚を誘います。

 

↑外観。

 

↑入り口。

 

 

玄関には早速、上岡観音の絵馬がお出迎え。この絵馬は、毎年一度2月19日に開かれる埼玉県東松山市の上岡観音の絵馬市で売られるもの。家畜の安全を願って、馬小舎の入り口に飾られます。

 

↑上岡観音絵馬市の絵馬。

 

 

外からざっと眺めただけでも、この濃厚さ。ここから一歩踏み入れれば、そこにはもうめくるめく世界が・・・!(其の壱へつづく

 

 

 

其の弐

其の参

 

 

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鏑木麻矢

Author:鏑木麻矢
文筆家。現在、初の著書を執筆中。2012年5月から2014年12月まで、㈱H.I.S.公式ブログとして「麻矢の不思議カワイイ!?ご利益モノがたり」連載。現在、当ブログ内にすべて再録。縁起物をこよなく愛する。巷間の多種多様なおみくじを収集・研究中。絵馬コレクターでもある。かつて、仏像マニアのテレビ番組に出たことも。全ては神社仏閣・仏像巡り趣味から始まっている。旅と町歩き・路上観察、手仕事なモノ(郷土玩具、民藝)、美術鑑賞(月に最低2回位は美術館博物館に行くのが癒し)、古風なもの、レトロな雰囲気などが好き。何にせよ、知られざる面白いモノゴトを自分なりに発見していきたいです。他、天然石・鉱石やトランプ・カード等、気まぐれかつ雑多な収集癖あり。以前、下手の横好きでオペラを習ったこともあったり(今も観賞大好き)。何でもとことんハマるのが生き甲斐(悪癖?)。

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